不動産大手の碧桂園のサイン (Photo by PEDRO PARDO/AFP via Getty Images)

不動産が支える中国経済の危機…当局の主眼は救済より「市場のコントロール」

巨額の負債を抱える中国の不動産大手・碧桂園は最近、遅れていた2250万ドル(約32億円)のドル建て債券の支払いを完了した。しかし、これだけでは投資家たちの不満はほとんど解消されていない。SNSや動画での報告によれば、「購入した住宅が手に入らない」と抗議する投資家たちの動画が拡散され続けている。

不動産会社の債務不履行や突如の口座凍結、公務員の給与未払い、ストライキなど、中国共産党政権の要となる「安定維持」のコストが増加している。一方、中国政府関係者は、不動産への救済は主目的ではなく、市場の管理能力を維持することが最大の関心だと述べている。

英フィナンシャルタイムズの取材に応じた匿名の関係者は、中国政府が不動産資産に基づく負債の救済に熱心ではないと指摘。北京は停滞する不動産セクターを支援する意向はなく、市場をコントロールする力を維持することだけを目指していると語った。

▶ 続きを読む
関連記事
中共が発表した中国の10月の景況指数は、製造業、非製造業ともに景気判断の節目となる50を下回った。製造業は9月に一時回復したものの、10月には再び悪化し、中国経済全体に減速の兆しが広がっている
中国の自動車市場で販売低迷が深刻化。例年の繁忙期「金九銀十」がほぼ消滅し、10月の国内販売は約25%減少した。野村証券は需要が2014年の水準に落ち込んだと分析
中国共産党(中共)の軍機関紙が最近、「倹約による軍建設」を集中的に宣伝し、空軍のある部隊では集中訓練で「使い古した書類かばんを支給」した。北京大学などの大学も「節約生活」の徹底を呼びかけ、「節約はスローガンではなく、生き残りの問題だ」としている。
中国の土地競売で10月の平均プレミアム率が1.4%に低下し、今年最低を記録した。北京・上海・深圳では土地の競売が行われず、地方では国有企業による最低価格での落札が目立つ。住宅販売制度の新政策も不動産企業の資金繰りを圧迫
中国の10月の製造業PMIは49.3となり、景気判断の節目となる50を下回った。中共当局は連休などの影響を挙げるが、輸出や政府支出への依存、内需低迷、不動産不況など、中国経済の構造的な問題が浮き彫りに