イラン・オアシス都市ヤズド近郊の氷室、ヤフチャール。(メソポタミア / PIXTA)

古代ペルシャの冷蔵庫―二千年前の氷室「ヤフチャール」

古代文明の技術力の水準は低くて、現代と比べ物にならないというイメージを人々は持っていると思いますが、実はそうとは限りません。例えば、古代ペルシャ(イラン)では、真夏の砂漠地帯でも氷を保存できる技術をすでに習得していました。

紀元前400年ごろに、古代ペルシャの技術者は砂漠に、「ヤフチャール」と呼ばれる巨大な野外冷蔵庫を建造しました。ペルシャ語では「ヤフ」が氷、「チャール」が穴または窪みを意味し、即ち地中深く穴を掘って氷を保存する場所を指します。冬の間に作った氷をこのヤフチャールに運んで貯蔵し、酷暑の夏にここから取り出して使用します。

地上の部分は大きな円錐状のドームで先っぽには穴が開いています。高さは18メートルほど、壁は2メートル以上で、分厚く作られています。外壁の材料は砂、粘土、卵の殻、石灰、山羊の毛などをブレンドしたモルタルです。このモルタルで仕上げた壁は断熱効果と防水効果が抜群だそうです。

▶ 続きを読む
関連記事
「猫の糞コーヒー」とも呼ばれる希少なコピ・ルアク。その独特の風味を生む仕組みと高額な理由、そして生産の裏で指摘される動物福祉の課題に迫ります。
股関節の安定性が低下すると、膝の痛みや歩きにくさにつながることがあります。片脚での簡単なチェックと、自宅でできる2つのエクササイズを紹介します。
中年期の脳は、まだ柔軟に変化できる時期です。運動、心臓と代謝の管理、睡眠、聴力や視力のケア、人との交流など、認知低下を防ぐための4つの習慣を紹介します。
睡眠は長ければ良いというわけではないようです。最新研究では、短すぎても長すぎても臓器の老化が進みやすい可能性が判明。健康寿命を延ばすために知っておきたい「最適な睡眠時間」と睡眠の質の大切さを解説します。
歩く速度の低下や歩幅の縮小、ふらつきは、脳の健康状態を映すサインの一つかもしれません。認知症やパーキンソン病など、注意したい脳疾患との関係を紹介します。