イラン・オアシス都市ヤズド近郊の氷室、ヤフチャール。(メソポタミア / PIXTA)

古代ペルシャの冷蔵庫―二千年前の氷室「ヤフチャール」

古代文明の技術力の水準は低くて、現代と比べ物にならないというイメージを人々は持っていると思いますが、実はそうとは限りません。例えば、古代ペルシャ(イラン)では、真夏の砂漠地帯でも氷を保存できる技術をすでに習得していました。

紀元前400年ごろに、古代ペルシャの技術者は砂漠に、「ヤフチャール」と呼ばれる巨大な野外冷蔵庫を建造しました。ペルシャ語では「ヤフ」が氷、「チャール」が穴または窪みを意味し、即ち地中深く穴を掘って氷を保存する場所を指します。冬の間に作った氷をこのヤフチャールに運んで貯蔵し、酷暑の夏にここから取り出して使用します。

地上の部分は大きな円錐状のドームで先っぽには穴が開いています。高さは18メートルほど、壁は2メートル以上で、分厚く作られています。外壁の材料は砂、粘土、卵の殻、石灰、山羊の毛などをブレンドしたモルタルです。このモルタルで仕上げた壁は断熱効果と防水効果が抜群だそうです。

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