5月27日、香港立法会の本会議に出席した民主派の陳淑荘議員(宋碧龍/大紀元)

中国、香港国家安全法を導入 民主派議員「一国二制度は死んだ」

中国の全国人民代表大会(全人代=国会)は5月28日、民主化デモを抑え込む「香港国家安全法」を制定する提案を採択して閉幕した。これを受けて、香港民主派議員らは、同法の導入で香港の高度な自治を保障する「一国二制度」が終焉したと批判した。

香港の立法会(議会)議員で、立法会民主派会議の召集人を務める陳淑荘氏は、香港国家安全法の制定は、香港の憲法にあたる「基本法」23条に基づく立法より、さらに悪質だとの認識を示した。「同法の導入決定は、一国二制度が死んだことを意味する。香港は今後、事実上一国一制度になるだろう」と述べた。

中国当局は香港政府に対して、基本法23条に基づき、反逆、国家分裂や政権転覆などを禁止する条例の制定を求めてきた。しかし2003年、50万人の市民が大規模な反対デモを行い、香港政府は基本法23条の立法を見合わせた。

▶ 続きを読む
関連記事
来年1月から、中国本土から海外への送金に対する規制が強化される。個人が一定額を超えて送金する場合、資金の使い道や送金先などの説明が必要となり、保険料や投資資金の送金を続けてきた人たちの間で不安が広がっている
雪像だと思ったら人だった。中国河南の観光地で、大雪の中、関羽に扮した男性が薄着のまま立ち尽くす映像が話題に。英雄像の裏で、生活の重さが静かににじんでいる。
中共による生体臓器収奪問題を扱ったドキュメンタリー映画『国家の臓器』の上映会が10日夜、参議院議員会館で開催された。出席した国会議員や有識者からは「実態は想像をはるかに超えている」「強い衝撃を受けた」といった声が相次いだ。
まただ。中国・江蘇省南昌の病院で医師が十数カ所切り付けられる事件が発生。なぜ患者の怒りはここまで爆発するのか?利益優先の医療、医師の説明不足など、医療への不信感が蓄積した結果、中国で医療トラブルが続発している。
また中国で交通警察がはねられた。 背景にある「罰金至上主義」と運転手の生活苦。 中国の道路で今、何が起きている?