病気の回復には、三割が治療、七割が養生に頼ると言われています。ニンニクに含まれるアリシンやアホエンという成分は滋養強壮や疲労回復の作用があり、ウイルスに対する殺菌力と免疫力をアップさせるパワーがあります。かぜやインフルエンザが流行するこの時期、ニンニクを食卓に取り入れてみませんか?
中国明代の医師・李時珍(り・じちん)は、名著の『本草綱目』に「ニンニクには強烈な匂いがあり、臓腑の気を通達させ、寒湿の邪気を取り除き、癰腫(できもの)を消し、腫瘍を溶かす効果がある」と記しています。
風寒のかぜにはニンニクが効果的
漢方医学では、かぜを「風寒」、「風熱」などの証型に分類しています。風寒のかぜはゾクゾクっと寒気がし、水っぽい鼻水、咳、身体痛、微熱、頭痛などの症状を伴いますが、風熱のかぜは発熱、口の渇き、のどの痛み、黄色い痰、目の充血などの症状が見られます。ニンニクは、インフルエンザなどの風寒のかぜや風寒の邪気から誘発された喘息に効果があります。ニンニクの調理法ををいくつかご紹介しましょう。
1、蒸して食べる
ニンニク7~8粒(小児なら2~3粒)を潰してカップに入れてフタをし、蒸し器に入れて強火で加熱します。沸騰したら弱火で15分間蒸して完成です。ニンニクが食べられない場合は、その汁だけを飲むのでもいいでしょう。症状が強い時は、1日3回食べると効果的です。翌日からは、潰したニンニクの中に氷砂糖(大人2粒、子供1粒)を加えて蒸して食べます。
また、煮汁を飲むのも同様の効果があります。蒸す時と同じ量の潰したニンニクと氷砂糖を鍋に入れて、100ccの水と一緒に煮ます。水が白くなって半分以下になれば、完成です。出来上がったものは、すぐに飲みましょう。
2、生姜、黒砂糖、ニンニクのスープ
生姜30グラム、ニンニク30グラムを刻んで、黒砂糖50グラムとともにを土鍋に入れ、100ccの水を加えて強火で10~15分煮て完成です。熱いうちに汁を飲み、ニンニクを食べると効果的です。1日1回、2~3日飲み続けた方がいいでしょう。生姜も黒砂糖も身体を温める効果があるので、ニンニクと一緒に使えば、風寒の邪気を追い出す効果が強くなります。
3、ニンニクの臭いを嗅ぐ
ニンニクをおろして瓶に入れ、瓶の口に鼻を置き、ニンニクの臭いを嗅ぎます。毎日、4~5回繰り返して嗅ぐといいでしょう。鼻から薬を吸い込むのと同じです。ニンニクの匂いが苦手でなければ、この方法もお勧めです。
(翻訳編集・真子)
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