緊張増す 南シナ海
中国 米無人潜水機を奪う 米議員「軍事技術を入手するため」
米国防総省が16日、中国海軍艦船が南シナ海の公海で15日に、米海軍の無人潜水機を「違法に」奪い取ったことを発表した。米上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長は中国当局はこの無人潜水機を研究し、米海軍の軍事技術に関する情報を入手しようとしていると指摘した。
米国防総省によると、フィリピンのスービック湾から約50カイリ(約90キロ)沖で、同水域で水温や塩分濃度などの海洋調査に使われている「ネーバル・グライダー」と呼ばれる無人潜水機2機のうちの1機が中国海軍の潜水艦救難艦に奪い取られている。
マケイン委員長は18日米CNNの番組で、「無人潜水機が手元にある間に、中国はすべての情報を入手できるだろう。この情報は非常に貴重だ」と述べ、中国当局の行為は「厳重な国際法違反だ」と非難した。
中国当局は17日「適切な方法で」無人潜水機を返還すると表明したが、米次期大統領のドナルド・トランプ氏は同日夜、自身のツイッターで「彼らが盗んだ無人潜水機などいらないと中国にいうべきだ。中国が持っておけばいい」と書き込んだ。
トランプ氏の報道官、ジェイソン・ミラー氏は米ニュース専門放送局のフォックスニュース・チャンネルに対して、米国に戻ってくるのは「一山の金属くずと一袋の電線のみだろう」と述べた。
(翻訳編集・張哲)
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