学費高騰の引き金は中国人子女 英パブリックスクール

英国に留学する中国人富裕層の子女の増加に伴い、同国の名門私立校パブリックスクール学費が軒並み値上がりを続けた結果、英中産階級の家庭が学費を負担しきれなくなっている。

英紙タイムズの最近の報道によると、2015年の英パブリックスクールの年間学費の平均は3万369ポンド(約500万円)だった。また英株式ブローカー企業Killik&Coの調査では、90年からパブリックスクールの学費の上昇率は物価の上昇率を上回っている。主な原因は外国人留学生の大量流入と見られている。

報道によると、この15年間のパブリックスクール全体の生徒数は約7万人で安定しているが、外国人留学生の占める割合が38.5%まで上昇しており、そのうち約21%が中国人、17.6%が香港人、10.3%がロシア人。

5年前、英国の名門女子校ローディン・スクールの当時の校長は同校の生徒の半分が外国人であると語った。ただし、現在は英国人保護者の反発を受けて、学校側は留学生の受け入れを減らしている。

英パブリックスクールの最高峰、ウェストミンスター・スクールの校長はパブリックスクールの多くが高い授業料を進んで支払う中国人家庭に依存し過ぎていると苦言を呈した。これは同教育業界の未来にはマイナス的であると警告するとともに、英中産階級の家庭の多くが子供の学費を負担しきれなくなっていると憂慮している。

(翻訳編集・桜井信一)

 

関連記事
10月1日、北大西洋公約機構(NATO)は新しい事務総長を正式に迎え入れ、オランダの前首相マーク・ルッテ(Mark Rutte)氏がブリュッセルのNATO本部で就任式を行った。
ファーウェイが世界初の「三つ折りスマホ」 が先月下旬に発売し注目浴びるも、開始直後からトラブルが相次いでいる。サムスンのパクリ疑惑や購入後1か月で液漏れなど…
イスラエル、レバノン侵攻の深層 イスラエルがレバノン南部に侵攻し、ヒズボラ壊滅を目指す中、イランの弾道ミサイル攻撃がイスラエルに向けて発射された。長期計画に基づき、ヒズボラの指導層は事前に排除され、激しい戦闘が展開されている。
ホワイトハウスは、台湾に対して最大5億6700万ドル(約798億4790万円)の軍事援助を提供することを発表し […]
過去50年で最も致命的なハリケーンの一つ「ヘリーン」は30日、ノースカロライナ州を直撃し、道路を破壊し、大規模な停電を引き起こした。この致命的なハリケーンでバンカム郡では死亡者数が35人に達した