欧州議員ら、人権団体:法輪功学習者の解放を呼びかけ

【大紀元日本3月28日】梁珍●さん(英国籍、●…女+尼)の妹・文堅さんと妹婿・林志勇さんはファールンゴン(法輪功)を修煉しているため、広州で先月、「610オフィス(中国共産党がファールンゴン学習者を専門に取締る機関)」に逮捕されたことに外界の強い関心が寄せられた。3月20日、アムネスティ・インターナショナルは、梁氏夫妻を含む8人が逮捕されたことを世界に向けて彼らの救出並びに、中共当局へ無条件で即時の解放を呼びかけた。これを受け、欧州連合の議員らも同件に強い関心が寄せられ、すでに中国政府宛てに書簡を送ったという。

アムネスティ・インターナショナルは20日、「拷問または虐待に強いられる恐れがある」として、呼びかけの内容を公開した(国際案件番号ASA 17/014/2007)。内容の中に梁文堅(39)、梁さんの夫の林志勇(40)、李冬梅(女)、汪河(性別不詳)、呉江燕およびほか3人(氏名不詳)をあげた。8人は共にファールンゴン学習者で、先月10日に梁さんの自宅で集った際、10人の私服警察に勾留された。そのうち7人は2年間の強制労働の刑に処され、高齢の女性が1年と6ヶ月の強制労働の刑に強いられたと言う。しかし、8人の家族らは正式の通知は受けておらず、面会も許されなかった。現在、8人は広東省広州市番拘置所に監禁されており、強制労働収容所への移送を待つばかりであるという。

*拷問虐待の危険に晒されている

アムネスティ・インターナショナルアジア環太平洋事務所計画部の陳_xin_氏は本紙の取材に対して、8人が拘留・監禁された過程において、それぞれの家族に対して、一切の通知はなかったとし、家族は人伝えで8人が強制労働の刑に処されたことを知ったという。陳氏は、強制労働は国際公平審判および自由の原則に違反していると指摘し、「アムネスティ・インターナショナルは強制労働制度を反対している。何故なら、司法手続きを踏まずに自由を剥奪し、懲罰が下されていること自体が国際人権に反している。さらに、信教の自由においても同様であることから、呼びかけを行った」と説明した。

実際、梁文堅さんは過去において、2年間の強制労働の刑に強いられた経験があった。陳氏は8人の審判過程における透明度がなく、さらなる拷問や虐待に強いられる恐れがあると懸念した。

*五輪の前、強制労働を強化する北京当局

アムネスティ・インターナショナルは中共当局に対して、無条件で即時、梁さんたち8人の解放および人権侵害、ファールンゴンへの政治弾圧を中止、強制労働制度を廃止するように呼びかけた。情報によると、北京当局は五輪の前に、強制労働の手段で都市を「浄化」しようと企んでいるという。

アムネスティ・インターナショナルによると、呼びかけの内容は中共の温家宝首相、広東省の黄華華省長、広東省公安庁の梁国聚・庁長、広東省の張徳江・省委書記へ伝えられ、世界各国の人権団体へも配信すると明らかにした。前出の陳_xin_氏は「我々が公開した呼びかけの内容は世界にいる200以上の会員および弁護士ネット、医師ネットへ配布しており、同時に欧州連合および国連にも配布する。世界中に人権と関連するすべての団体は我々の呼びかけの内容を受け取ることができる」と強調した。

*欧州議会議員らが強い関心を寄せる

梁文堅さんは、6年前に一度逮捕され2年の強制労働の刑に強いられた。梁珍●さんの妹救出は、英国の複数のメディアによって報道された。欧州議会のロジャー・ヘルマー議員も、駐ブリュッセルとロンドンの中共大使に同件に関心を寄せている書簡を宛てた。英国アラン・シンプソン国会議員は英外相に対して、中国政府へ強い抗議を起こすように呼びかけの書簡を送った。シンプソン議員は、如何なる法律手続きも踏まずに、人民を自宅から連行し、強制労働の刑に強いたことはもっとも容認できないことであるとし、基本的人権を侵害していると強調した。一方、ノッティンガム市議会の議長、前議長および多数の議員は梁珍●さんに救出支援の手紙を送った。

(記者・李真)
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