思春期を過ぎてもニキビが止まらない? 中医学で見る全身ケア

西洋医学から見たニキビの原因

「ニキビは思春期だけのもの」というイメージを持っている人は多いかもしれませんが、実際の臨床現場では、大人になってからもニキビに悩まされる人は少なくありません。現代医学ではニキビを「尋常性ざ瘡」と呼び、主に顔や背中、胸元などにできやすいとされています。

皮脂腺の分泌が活発で、毛穴の汚れが十分に落としきれていないと毛穴が詰まりやすくなり、皮膚表面に存在するアクネ菌が増殖して炎症を起こし、ニキビができます。思春期の若者と比べると、大人は皮脂分泌そのものはそれほど多くありませんが、ニキビの原因は一様ではありません。仕事のストレス、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れ、刺激の強い食べ物を好む食生活などが、ニキビを引き起こす要因になると考えられています。
 

中医学の考え方――ニキビの位置から内臓の不調を読み取る

中医学では、顔のどの部位にニキビができるかによって、体の中のどの臓腑のバランスが崩れているかを推測します。

  • おでこにニキビができる場合:心の「火」が強くなっている状態を示し、過労や不眠が続いている人に多く見られます。
     
  • 鼻にニキビができる場合:刺激の強い食べ物を好むことで胃の「火」が高まり、それが原因となって現れます。
     
  • 両頬にニキビができる場合:左頬は「肝」と関係し、緊張やストレスが強い人は肝の火が生じやすく、左頬にニキビが出やすくなります。右頬は「肺」と関係し、アレルギー体質の人では右頬にニキビが現れやすいとされています。
     
  • あごにニキビができる場合:対応する臓腑は「腎」で、ホルモン分泌の変化と関係があります。特に女性では、生理周期の前後に悩まされることが多い部位です。

顔にできるニキビは、体の内側の状態を知る手がかりにはなりますが、これだけで断定できるものではありません。特定の部位に繰り返しニキビができる場合は、自己判断に頼らず、専門の医師に相談し、詳しい診察を受けたうえで、体質や症状に合った治療を行うことが大切です。
 

中医師が教える、日常生活でできる「ニキビ対策」ルール

ニキビに悩んでいる場合、日々のセルフケアは次のポイントから始めてみましょう。

ルールその1:生活習慣を整える

  1. 食事はバランスを意識し、味付けの濃いものや高カロリーな食事は控えましょう。例えば、焼き物、辛いもの、揚げ物、塩分や甘味の強い食品などです。野菜や果物など、ビタミンCを多く含む食材を積極的に摂ることがおすすめです。
     
  2. 夜11時から深夜3時は、肝臓が修復を行う大切な時間帯です。この時間帯には就寝し、肝臓が正常に働ける環境を整えましょう。
     
  3. 適度な運動を習慣にすることで、気血の巡りが良くなり、体内に「湿」や「熱」が溜まりにくくなります。その結果、炎症が起こるリスクを下げることにつながります。
     
  4. 顔は適度に洗浄し、清潔でさっぱりとした状態を保ちましょう。スキンケア用品や化粧品を過剰に使わず、肌への負担を減らすことが大切です。
     

ルールその2:ツボ押しで熱を鎮める

以下のツボを、心地よい酸っぱさや重だるさを感じる程度に刺激します。左右それぞれ1日15~20回、1回につき5~10秒を目安に行いましょう。

1.曲池(きょくち)

曲池(大紀元製図)

位置:肘を曲げたときにできる横じわの外側のくぼみにあり、大腸経に属するツボです。

効果:体内の熱を冷まし、腫れを抑えて、ニキビの炎症を和らげます。

2.合谷(ごうこく)

合谷のツボの位置。(大紀元)

位置:親指と人差し指の間にある、いわゆる「虎口」と呼ばれる部分で、大腸経のツボです。

効果:風熱を発散させ、ニキビによる痛みを和らげます。
 

ルールその3:漢方茶で体を内側から整える

1.冬虫夏草のお茶
材料:冬虫夏草 約4〜7.5g
作り方:ぬるめのお湯1000ccで抽出し、お茶として飲みます。
効果:抗菌・抗炎症作用があり、免疫力を高めます。

2.リラックス・ストレスケアのお茶
材料:甘草約7.5g、浮小麦約15g、なつめ5個

作り方:冷水1000ccに約10分浸し、その後沸騰させ、弱火でさらに約10分煮出します。冷ましてから飲みましょう。

効果:心身をリラックスさせ、ストレスを和らげ、睡眠の質の改善に役立ちます。

(翻訳編集 華山律)

楊婕妤