危険ないびきと無害ないびきの違い

それは静かに始まります——暗闇の中の微かな震えのように。時間が経つにつれ、その震えは規則的なリズムの轟音へと育っていきます。

いびきは長年、無害な迷惑程度のものとして扱われてきましたが、それは間違いかもしれません。多くの場合、それは閉塞性睡眠時無呼吸症候群の早期警告サインとなり得ます。この疾患は人間の気道の構造に根ざしており、睡眠中に喉が弛緩すると気道が狭くなることがあります。

「喉の構造上、誰にでも夜間に気道が脆弱になるリスクがあります」と、睡眠時呼吸障害を専門とする歯科医のアリソン・ウィルソン医師はエポックタイムズに語りました。「つまり、いびきは睡眠時無呼吸につながるスペクトラム上にあり、気道が本来より狭くなり始めているサインであることが多いのです」

本質的に、いびきは空気が気道をスムーズに通過しようとする際の抵抗音です。この抵抗は、気道に負担がかかっており、心臓と脳が本来より過剰に働いていることを示すサインとなり得ます。

最も一般的ないびきのタイプは、睡眠時無呼吸と関連していることが多く、特に軟口蓋や舌根部が関与するものです。
 

いびきの3つのタイプ

いびきをかいているときの喉の奥は、広く開いたトンネルとはほど遠いものです。曲がった庭のホースのように——狭くなり、でこぼこしていて、空気が通る際に振動する柔らかい組織で覆われています。

その理由のひとつは人間の構造にあります。話したり飲み込んだりできる柔軟な気道が、睡眠中に喉を狭めやすくしているのです。

睡眠専門医はいびきを主に3つの解剖学的パターンに分類しています。

鼻性

鼻性いびきは、鼻中隔弯曲や慢性鼻詰まりが原因で、空気が狭くなった鼻腔を通る際に発生し、ヒューヒューとした音・ブーブーとした音・高い音を生み出します。一時的な鼻性いびきは主にアレルギーによるもので無害とされますが、慢性化すると睡眠の質を低下させ、治療が必要になることがあります。鼻性いびきは通常、睡眠時無呼吸とは関係ありませんが、他の2つのタイプは関連します。

舌根性

舌根性いびきは、睡眠中に舌が喉の方へ落ち込み、気道を部分的にまたは完全に塞ぐことで起こります。このタイプは閉塞性睡眠時無呼吸と密接に関連し、口を開けて呼吸する場合に多く見られます。

軟口蓋振動(Palatal Flutter)

最も一般的ないびきのタイプが軟口蓋振動で、多くの人が中年期に現れ始めます。口の奥の柔らかい組織が弾力を失い、睡眠中に振動することで起こります。口呼吸・鼻呼吸を問わず発生します。

口蓋の構造が、軟口蓋振動のしくみを説明します。前方は硬口蓋である骨でできており、「完全に支えられている」とウィルソン医師は言います。しかし、後方の軟口蓋は骨ではなく、筋肉だけで支えられています。

「筋肉は柔らかい組織を支えるのがあまり得意ではありません」とウィルソン医師は言います。「時間が経つと、軟口蓋を支えるコラーゲンが分解され、組織が緩んでしまいます」睡眠中に空気が通過すると振動し、いびきの音を生み出します。

軟口蓋いびきが悪化すると、気道がさらに狭くなったり、睡眠中に閉塞し始めたりします。この閉塞が繰り返されると閉塞性睡眠時無呼吸症候群と呼ばれ、夜間に呼吸が繰り返し遅くなったり止まったりし、体が気道を開けるために一時的に浅い睡眠に移行します。
 

いびきが無呼吸になるのはいつか?

軟口蓋いびき単独では、医学的な問題とはみなされません。

「一緒に寝ている人にとっては迷惑ですが」とウィルソン医師は言います。

しかし、いびきが悪化すると気流が制限されて睡眠の質が低下し、長期的な健康に広く影響を及ぼします。

いびきが睡眠時無呼吸に移行したかどうかを確認する方法はいくつかあります。最も一般的な指標は無呼吸低呼吸指数(AHI)で、1時間あたりの呼吸の遅れや停止の回数を測定します。

AHIが5未満は正常、5〜14は軽度、15〜29は中等度、30以上は重度とされます。

しかし、AHIは夜間に酸素レベルがどれだけ長く、どれだけ深く低下したかを捉えません。近年、専門医は「低酸素負荷」を算出して、低酸素が体に与える全体的な負担を評価し、健康リスクをより正確に把握するようになっています。

AHIと低酸素負荷は、在宅睡眠検査で測定できます。医師が処方する小型のウェアラブル装置を一晩使用して、呼吸パターン・酸素レベル・心拍数・気流を記録します。その後、睡眠専門医が結果を解釈します。

自宅で確認できる他のサインもあります。睡眠時無呼吸のサインとしては、ほぼ毎晩の大きないびき・パートナーが気づく呼吸停止・喘ぎ声やむせび声・十分な睡眠後も目覚めがすっきりしない・強い日中眠気・朝の頭痛・集中力の低下・コントロールしにくい高血圧などがあります。

「パートナーが、単なるいびきではなく、呼吸が止まる音や息を吸い込む音を聞いたら、それが最大の警告サインです」とウィルソン医師は言います。

日中の疲労感も重要な手がかりです。

「いびきそのものが疲れの原因ではありません」とウィルソン医師は言います。「疲れは、無呼吸によって深い睡眠が失われているからです」

こうしたサインが現れたら、専門家に相談する時期かもしれません。かかりつけ医・睡眠専門医・睡眠時呼吸障害を専門とする歯科医が、在宅睡眠検査や終夜睡眠検査が必要かどうかを判断する助けになります。

睡眠ラボでの終夜睡眠検査では、脳波・呼吸努力・酸素レベル・心拍リズム・体動を監視し、より詳細に調べることができます。
 

リスクが高い人とはどんな人か

いびきは誰にでも同じように現れるわけではありません。肥満の人・中年以降の男性・閉経後の女性に多く見られます。

痩せていて若く健康なのに「生まれつきいびきをかく」人もいます。下顎・舌・扁桃・軟口蓋の大きさと形が、喉の奥の気道の広さに影響します。下顎が小さい・舌が大きい・扁桃が肥大しているといった場合は気道が圧迫され、睡眠中に気道が振動したり閉塞したりしやすくなります。

小児睡眠専門医は、子どもはいびきをかくべきではないと指摘します。かいている場合は、扁桃やアデノイドの肥大・狭い口蓋などの解剖学的要因が原因であることが多いです。この場合、耳鼻咽喉科・矯正歯科・小児歯科の専門家の指導のもと、扁桃・アデノイドの治療や発達中の顎の拡大を行うことで気道を広げ、いびきを軽減できます。

加齢もいびきを悪化させる要因のひとつです。肌を柔らかくし、しわを深くするコラーゲンの減少は、口と喉の組織にも影響します。

「骨に支えられていない口の中の組織——口蓋垂・口蓋弓・扁桃など——は、加齢とともに柔らかくなり、たるみやすくなります」とウィルソン医師は言います。これにより、20代では静かに眠れていた人が40代で習慣的ないびきをかくようになる理由が説明できます。体重や生活習慣がほとんど変わっていない場合でもです。
 

生活習慣の改善と治療法

いびきはいくつかの日常的な要因に左右されます。これらに対処することで、いびきと睡眠時無呼吸を改善できます。

  • 体重:首や上半身の余分な脂肪は気道周囲の組織を厚くして空気の通り道を狭めます。
     
  • アルコール:夜の飲酒は軟口蓋と舌を支える筋肉を弛緩させ、睡眠中に組織がよりたるみやすくなります。
     
  • 睡眠姿勢:仰向けに寝ると舌と軟口蓋が喉の奥へ落ち込みます。ウィルソン医師はこれを「純粋な重力」によるいびきと呼び、多くの人が仰向けで最も大きくいびきをかき、横向きでは小さくなると説明しています。

これらの要因は重なりやすいです。アルコール・遅い食事・仰向け睡眠が重なると、軽いいびきが大きく頑固なものになることがあります。いずれも改善しやすい項目です。

実践的な対策としては、就寝前のアルコールを控える・体重が要因の場合は適正体重を目指す・横向きで寝る習慣をつける・逆流や鼻詰まりでいびきが悪化する場合は上半身を少し高くするなどがあります。

筋機能療法が効果的な人もいます。睡眠中に顔の筋肉を正しい位置に保つための訓練です。

鼻腔拡張テープなどの手軽なグッズは、鼻詰まりがある場合に鼻腔を広げ、呼吸を楽にします。就寝前に医療用テープで口を軽く閉じる「マウステーピング」を試す人もおり、鼻呼吸を促す効果が期待されています。

顎固定バンドも同様の目的で使用され、睡眠中に口を閉じた状態に保つのを助けます。こうした器具を試す前に、医療専門家に相談することをおすすめします。

その他の治療法として、口腔内装置・持続陽圧呼吸療法(CPAP)・特定のケースでの外科手術があります。

ウィルソン医師のクリニックでは、軟口蓋を硬くして振動を防ぐレーザー治療も提供しています。

「コラーゲンの結合を壊し、体に再形成を促す、非常に低侵襲な方法です」とウィルソン医師は言います。「『まだ疲れが取れない』という人がいたら、それはもういびきだけの問題ではありません。その奥に睡眠時無呼吸が潜んでいないか調べる必要があります」

(翻訳編集 日比野真吾)

フリーランスのライターであり、ホリスティック健康教育者。ニューヨークのパシフィック・カレッジ・オブ・ヘルス・アンド・サイエンスで12年間教鞭をとり、クーパー・ユニオンでは工学部の学生を対象にコミュニケーション・セミナーを担当。現在は、統合医療やホリスティックなアプローチに焦点を当てた記事を執筆している。