現在、中国の不動産業はかつてない低迷に陥っている。写真は2023年3月31日、遼寧省瀋陽市郊外の放置された別荘地。(Jade Gao/AFP via Getty Images)

中国経済の内需低迷と輸出依存の限界 不動産不況で成長減速

中国では消費・投資・工業生産がそろって減速し、内需低迷が鮮明となっている。不動産不況や民間経済の停滞が影響する一方、輸出は一時的に増加。しかし専門家は、在庫需要や外部要因による伸びに過ぎず、輸出依存の経済モデルは持続困難だと指摘する。

中国国家統計局が5月18日に発表したデータによると、消費の指標である社会消費財小売総額は4月にわずか0.2%の増加で、2022年12月以来最低の伸び率となった。一方、中国税関総署の統計では、4月の輸出額は前年同月比14.1%増、前月からは11.6ポイントの大幅上昇となった。専門家は、小売額が40か月ぶりの低水準を記録し、中国経済は不均衡な状態にあり、大規模な輸出に依存する現状は持続不可能であると指摘している。  

中国国家統計局が5月18日に公式サイトで発表したところによると、4月の消費財小売総額はわずか0.2%の増加にとどまり、市場予想の2%を大きく下回ったうえ、2022年12月以来最低の伸び率を記録した。同時に、4月の一定規模以上の工業付加価値は4.1%増にとどまり、市場予想の5.9%を下回り、ここ3年で最も低い水準となった。また、1月から4月までの全国不動産開発投資は前年同期比13.7%減少し、同期間の固定資産投資も1.6%減となり、第1四半期の1.7%増から大きく落ち込んだ。  

▶ 続きを読む
関連記事
中共は、海外信託への資産移転、運用益、清算益を課税対象とする新ルールを発表。税率は20%で、過去の未納分も90日以内の申告を求める。香港の保険商品にも課税が広がると指摘
中国の自動車市場で、合弁・外資系ブランドのシェアが2026年6月に24.5%まで低下した。中国系ブランドは上半期に71.8%を占め、日米独メーカーは販売が大幅に減少。EV転換の遅れや海外サプライヤー依存が背景にある
フォーチュン中国500強で国有企業の支配力が一段と拡大。不動産大手は順位急落・脱落が相次ぎ、中国経済の構造転換とAI偏重戦略の実態が浮かぶ
中国の土地収入が前年同期比3割超減と急減。印紙税は倍増するも穴埋めには程遠く、地方財政は深刻な資金不足に直面。中央集中も進み、インフラ停滞や統計不信が拡大している
2026年上半期、中国のGDPは4.7%増えた一方、小売売上高は1.3%増にとどまった。都市部の消費低迷、住宅ローンの純減、預金の資産運用への流出、約1億人に及ぶ債務問題から、中国経済の実態を読み解く