7月7日、ブラジル・リオデジャネイロで開かれたBRICS首脳会議で、集合写真を撮影した加盟国、パートナー国、オブザーバー国の首脳。(写真:Pablo Porciuncula/AFP via Getty Images)

イラン戦争で試される「BRICS」の連携性 結束弱き新興国連携の現実

米イスラエルがイランに対する軍事攻撃を開始してからすでに2か月以上が経過し、現在は2週間の一時停戦が続いているものの、その状態は極めて脆弱とみられる。戦闘によりホルムズ海峡は封鎖され、ペルシャ湾沿岸のエネルギーインフラを破壊したことで、経済的損失は世界規模に広がっている。この過程でBRICS(ブリックス)の沈黙姿勢は、結束の弱さが改めて露呈したかたちだ。

BRICSはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成され、現在の議長国はインドが務めている。イランは2024年に「BRICSプラス」に加盟した。また、同枠組みに後から加わったアラブ首長国連邦やサウジアラビアは、国内にある米軍基地がイランの攻撃対象となった。

アメリカ誌「ザ・ディプロマット」による最新の分析記事によると、中東での衝突発生以降、フィリピンでは燃料価格が2倍以上に高騰し、多くの家庭に影響を与えている。インドでは液化石油ガス(LPG)ボンベの闇価格が上昇し、出稼ぎ労働者が都市部から離れる事態となっている。さらに、食料の70~80%を輸入に依存する湾岸諸国では食品価格が急騰。ホルムズ海峡の閉鎖により肥料輸送も滞り、世界的な食料供給にもリスクが生じている。

▶ 続きを読む
関連記事
韓国西海岸沖で、ゴムボートに乗った中国籍男性が逮捕された。男性は天安門事件に関する公開書簡への署名をきっかけに、警察官の職を追われた董広平氏である可能性がある
米国は中共統治下の中国に根本的な変化を期待しておらず、対中関税を他国より高く維持する可能性がある。通商代表部のグリア代表は、関税維持と秩序ある貿易管理の必要性を強調した
米軍がイラン国内やホルムズ海峡周辺で防衛的攻撃を実施した。自爆型ドローン4機を撃墜し、管制局を破壊した。米国政府高官は、この行動について停戦合意には違反せず、停戦維持を目的とした抑制されたものと強調した
南シナ海の西沙諸島周辺で、中国による軍事拠点化の動きが加速している。中国共産党政府は「主権」や「自衛権」を主張しているが、各国からインド太平洋地域の安全保障環境への影響が懸念されている
中東での戦争勃発から3か月が経過し、国内外の総合インフレ率は加速している。FRBは物価安定に対して持続的なインフレリスクが生じるかどうか判断を迫られている