就職難と低賃金 中国の若者を直撃 打開策見えぬ経済
中国経済の減速が一段と鮮明になっている。外資系企業の撤退や民間企業の倒産が相次ぎ、中流層の縮小も指摘される中、社会全体は単発労働に依存する「ギグエコノミー化」の様相を強めている。官製メディアの宣伝報道では景気の好調さが強調されているものの、将来への見通しを持てない人々の間では消費を控える動きが広がり、「寝そべり」や海外移住志向も目立っている。
広西チワン族自治区の医師・李諾さん(仮名)は、「コロナ禍以降、地域経済は明らかに悪化した」と語る。現地では外資企業がほぼ撤退し、多くの住民が失業状態にある。若年層の就職難は深刻で、「どの業界も競争が激しく、ほとんど稼げない」という。
医療分野でも影響は大きく、同氏の月収はコロナ前の約2万元(約40万円)から現在は1万元未満へと半減。「広東省の一部地域はさらに厳しい状況にある」とも指摘する。
関連記事
中国個人消費の低迷や企業収益の圧迫が明白。2026年1〜5月、中国の国内消費税収入は前年同期比で減少し、企業所得税の伸びもわずか0.2%にとどまった
外資企業の中国撤退が前年比3割増。規制や不確実性を背景に投資意欲が低下し、生産拠点の海外移転も進む。当局は対策を強化するが、政策と実態の乖離が指摘されている
サムスン電子が中国で家電製品の宣伝に使っていた公式WeChatアカウントが凍結状態となった。外国家電ブランドが近年、中国市場で相次いで後退している
中国経済が不振にあえぐ中、習近平は米国とのハイテク競争に突き進んでいる。英独メディアは、その姿をソ連末期の宇宙競争になぞらえ、経済をさらに圧迫する危うい賭けだと指摘
中共は外資誘致に向けた新措置を打ち出したが、対中直接投資の減少は続いている。4月に公表した「産業チェーン・サプライチェーン安全規定」が外資企業の警戒感を強め、撤退を加速させているという