能動的サイバー防御 10月始動へ 「第5の戦場」対応で未然防止体制を構築
政府は3月17日の閣議で、重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御(ACD)」の運用を2026年10月1日から開始すると決定した。2027年の全面導入を見据えた体制整備の第一段階と位置付けられ、従来の受動的防御から先制的対処への転換が本格化する。
今回の制度の目的は、国家や社会インフラに対する深刻なサイバー攻撃を未然に阻止し、国民生活や経済活動の影響の最小化にある。背景には、中国や北朝鮮、ロシアなどを背後とする攻撃グループの活動の高度化がある。重要インフラへの潜伏型攻撃や、暗号資産を標的とした資金獲得型サイバー犯罪が相次ぎ、従来の「侵入後に対処する」防御モデルでは対応が困難となっていた。
さらに、ウクライナ情勢で顕在化したように、軍事行動に先立って通信・電力などの基盤を無力化する「ハイブリッド戦」が現実の脅威となっている。こうした状況を踏まえ、サイバー空間は陸海空・宇宙に続く「第5の戦場」と位置付け、平時からの先制的対応能力の整備が不可欠と判断した。
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