ホンダは日本の自動車メーカーの中で最もEV推進に積極的であり、2040年までに販売の100%をEVまたは燃料電池車(FCV)とする高い目標を掲げてきた(shutterstock)

ホンダ初の最終赤字転落 トヨタは純利益予想を上方修正 2社の違いはどこから

ホンダは2026年3月期の通期決算で、従来の3千億円の黒字予想から一転、4200億〜6900億円の最終赤字に下方修正すると発表した。記録が残る1975年以降で通期の営業赤字および最終赤字は初となる見込みである。一方、トヨタ自動車は通期の連結純利益予想を3兆5700億円に上方修正し、市場予想を上回る好調ぶりを示した。同じ日本の自動車メーカーでありながら、両社の業績を大きく分けた要因はどこにあるのか。

ホンダの巨額赤字の直接的な引き金となったのは、北米で生産・発売を予定していた電気自動車(EV)3車種「ゼロ」シリーズのSUVとサルーンと「アキュラ・RSX」の開発中止だった。これにより、今期と来期を合わせて最大2兆5千億円(約157億ドル)のEV関連損失を計上する見通しとなった。

開発中止の背景には、アメリカの政治・市場環境の急激な変化がある。トランプ政権による環境規制の緩和や補助金の見直しを受け、アメリカ国内のEV需要は急速に冷え込んだ。三部敏宏社長はアメリカのEV需要は「想定の半分以下だった」と認めており「将来に負債を残さないよう断腸の思いで中止を決断した」と説明した。

▶ 続きを読む
関連記事
17日の東京債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債の流通利回りが一時、2.930%に上昇(債券価格は下落)した。前週末比0.055%高い水準だ。複数のメディアが報じている。世界的に同様の現象が発生しているのはなぜか
政府統計によると、日本経済は2023年度から2025年度にかけ、実質ベースで緩やかな成長を続ける一方、物価上昇を背景に名目GDPが大きく拡大した。しかし2026年4~6月期は個人消費や設備投資が振るわず、内需のマイナス寄与を外需が補う構図となった
先の特別国会で、改正金融機能強化法が成立した。公的資金による地域金融機関への資本参加制度を延長し、合併や経営統合、システム共同化に対する資金交付制度を大幅に拡充する。
カナダ産原油を積んだENEOSのタンカーが2026年8月12日、鹿児島市の喜入基地に到着。高市首相はXに、「大変喜ばしく、日本のエネルギー安全保障の確保の観点からも、意義深いこと」と投稿した
7月の日米協調為替介入の効果が弱まりつつある。市場では円安圧力が続くとの見方がある一方、日本銀行が9月か10月にも追加利上げに踏み切るとの観測が強まっている