中国製化学品がアジアの覚醒剤氾濫を後押し 深刻化する薬物危機
米ワシントン・ポストの調査によると、中国の化学メーカーが覚醒剤(メタンフェタミン)の製造に使われる前駆体化学品を東南アジアの無政府地帯に大量に輸出しており、現地の武装勢力や犯罪組織が過去最大規模で覚醒剤を製造・密売していることが明らかになった。これにより、アジア太平洋地域での薬物危機が一層深刻化しているといいう。
タイの麻薬取締当局は最近、米国麻薬取締局(DEA)の協力を受け、中国から出荷された化学品を押収した。これらの化学品は当初、バンコク周辺へ運ばれる予定とされていたが、実際には北上し、ミャンマー国境へ向かっていたことを確認している。タイ当局によると、押収された化学品は「前駆物質」と呼ばれ、覚醒剤の主な原料として使用されるものだという。
国境の向こう側にあるミャンマー東部のシャン州は、国連薬物・犯罪事務所(UNODC)が「世界の覚醒剤生産の中心地」と位置づける地域だ。複数の武装勢力や犯罪組織がひしめいているが、その中でも最大勢力はワ州連合軍(UWSA)であり、アメリカは同組織を中国共産党(中共)の支援を受けた地域代理人とみなしている。
関連記事
EUの対中貿易赤字が急拡大。低価格輸入の流入を受け、EUは緊急措置や貿易防衛策の導入を示唆。交渉停滞なら単独措置も視野に、対中関係は緊張が続く
中共に3年間拘束された元中共中央テレビキャスター、成蕾氏は、中共が国境を越えて恐怖を広げていると警告し、民主・自由社会は声を上げ続けるべきだと訴えた
世界の物流を支える「海の大動脈」。ホルムズ海峡の通航料導入論が現実になれば、新たな国際ルールの前例になる可能性も。運河はなぜ有料で、海峡は無料なのか。その違いをわかりやすく解説
英国政府が承認した中共のロンドンメガ大使館計画をめぐり、地元住民団体が司法審査を求めた。住民側は、大規模デモや越境弾圧、安全上のリスクを十分に検討していないと訴えている
カナダ連邦政府に勤務していた中国系の元科学者が、政府文書2千件以上を複製し、中共側の機関に渡した疑いで起訴された。CSISは過去に少なくとも3回、当局に警告していた