2024年12月24日、中国東部江蘇省宿遷市泗陽県の繊維工場で働く女性。国営メディアによると、中国財政相は24日、低迷する経済を支えるため、来年度の支出拡大に向け財政赤字を拡大すると表明した。(写真提供:STR/AFP via Getty Images)

中国経済の下振れ鮮明に 第3四半期の成長率は4.8%に減速

中国共産党(中共)は第4回全体会議(四中全会)の開催にあわせ、10月20日に第3四半期(7~9月)の国内総生産成長率が4.8%にとどまったと発表した。数値の信憑性には疑問の声が上がっているが、経済の減速傾向は隠しきれない状況だ。住宅市場は下落傾向を続け、内需は低迷し、企業は激しい価格競争とデフレの悪循環に陥っている。専門家は、中国経済の構造的な不調が深刻化しており、当局が掲げる各種の経済刺激策によっても立て直しは難しいとの見方を示している。

中国国家統計局が20日に発表した報告によると、第3四半期の成長率は前期(第2四半期)の5.2%を下回り、2024年第3四半期以降で最も低い水準となった。中共当局はこれまで景気回復を強調する姿勢を崩していないが、その経済指標の信頼性には常に疑念がつきまとっている。それでも今回の発表値は、経済の下振れを覆い隠せない実態を示している。

専門家の分析によると、国内需要の弱さが中国経済の大きな足かせとなっている。現在、中国経済はデフレ局面が深まり、企業の利益率は縮小の一途をたどっている。さらに、価格競争の激化と過剰生産能力がデフレスパイラルを加速させる要因となっている。また、不動産市場の低迷が消費者および企業心理の冷え込みを招いている。

▶ 続きを読む
関連記事
サッカー中国代表はW杯出場枠拡大の恩恵を受けられず低迷。過剰投資ではなく政治介入や統制体制が成長を阻害し、草の根文化の欠如が根本原因と指摘する
中国で企業の過去帳簿や領収書、資金の流れに対する税務調査が強まっている。土地収入の減少に直面する地方政府が、税務調査や罰金、非税収入で財政不足を補おうとしているとの見方が出ている
米国と欧州連合(EU)が中国に関税を課すなか、中国共産党政権は新たな輸出市場を模索することになる
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
香港に流れた数千億元の資金をめぐり、中共当局が封じ込めを強めている。汚職官僚の資産逃避だけでなく、人民元離れが広がることへの危機感もにじむ