米中貿易戦争の波 タイを直撃 迂回輸出封じへ監視強化
タイ外国貿易局のチャニントーン・リム副局長は、米中貿易戦争の影響で中国からの貿易迂回輸出の波が押し寄せ、状況がさらに厳しくなるとの見方を示した。
米中間の関税摩擦が続くなか、タイの工場、倉庫、港はまるで前線のような様相を呈している。タイ当局は、米国向けにワイヤー、ステアリングホイール、ハードディスクなどを輸出する事業者の商業登録書類や領収書を精査し、時には抜き打ちで工場を訪れ、「タイ製」とされる製品が本当に現地で生産されたものかを確認。港や倉庫ではコンテナのX線検査を行い、申告内容と貨物の一致を確かめている。
当局者によると、タイの貿易監視機関はこれまでになく厳格な審査を行っている。タイの貿易代表の一人、ウェーラポン・プラパー氏は「東南アジアは戦場だ。おそらく最も激しい戦場」と表現し、「コンプライアンスの重視と新たな追跡システムの構築が求められている」と説明した。
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