2024年3月5日、中国海警局の船が、南シナ海のセカンド・トーマス礁に駐留する部隊への定期補給任務中だったフィリピン海軍のチャーター船に放水砲を発射した(Ezra Acayan/Getty Images)

グラス駐日米大使 中国の南シナ海問題を痛烈批判

米国のジョージ・グラス駐日大使は、12日、自身のSNSアカウントで、南シナ海をめぐる中国の対応について強い批判を展開した。グラス大使は、米国が国連海洋法条約(UNCLOS)の締結国ではないものの、国際法を順守していると主張。一方で、中国はUNCLOSの批准国でありながら法を守っていないと指摘した。

グラス大使は、2016年7月に常設仲裁裁判所(PCA:Permanent Court of Arbitration)が下した南シナ海仲裁判決に言及した。この判決では、フィリピンが中国を相手に提起した問題について、中国が南シナ海で主張する領有権のほとんどに法的根拠がないと全会一致で判断された。中国はこの裁判に参加せず、判決も受け入れていない。

またグラス大使は、中国のこうした対応を「偽善」と表現し、この「偽善」にふさわしい中国のことわざがあるとして、「役人は放火しても許されるが、庶民は明かりをともすことさえ許されない」(只許州官放火,不許百姓点灯)を引用した。このことわざは、権力者が自らの行為には寛容である一方、一般市民には厳しい態度を取る二重基準を批判する意味合いを持つ。

▶ 続きを読む
関連記事
中国共産党大使の「武力を用いれば簡単に勝てる」との趣旨の発言に、フィリピンのマルコス大統領が「脅しに近い」と不快感を表明。南シナ海を巡る中比の対立が、外交の場でも深まっている。
アルジャジーラの潜入調査で、カンボジアの中国系実業家・鄧丕兵と中国共産党当局の接点が浮上した。鄧は中共軍に広州へ呼ばれ秘密協議を行ったと証言。中国共産党当局がカンボジア政府内部の人物に内通者になるよう持ちかけたとも語った
インドの首都で選挙人名簿改訂をめぐる抗議活動が続いている。野党は改訂が与党に有利だと批判し、最高裁へのデモ行進を計画。10月12日には安全上の理由から地下鉄6駅が閉鎖され、市内の道路でも交通規制が実施
フィリピン軍は、中共が9月に南シナ海の重要な敏感海域に派遣した軍艦と海警船の数が、ほぼ倍増したと明らかにした。先週末には、中共のJ-16戦闘機がフィリピンの哨戒機に危険な接近を行い、フィリピン側の抗議を招いた
中国の俳優・王星が昨年だまされてミャンマー東部ミャワディに連れ去られた事件で、新たな捜査資料が明らかになった。王星は4日間で3回転売され、人身売買組織は学歴やタイピング速度などを基準に被害者を値踏みし、最大20万元で売買していた