犬は何世紀にもわたって「人間の親友」として称えられてきましたが、新しい研究はそのことわざの背後に科学があることを証明しています。 

私たちは四足の友達と質の高い時間を過ごすことで、脳を活性化し、心を落ち着かせることができます。例えば、ボール遊びをしたり、散歩に行ったり、お腹を撫でたりすることです。

PLOS Oneに掲載された報告によると、犬と遊んだ後、人々はよりリラックスし、集中力が増すことがわかりました。
 

犬はどのように人々を助けるのか？

犬は約3万年前に最初に家畜化されて以来、忠実な仲間として人間を助けてきました。狩猟、労働、牧畜、警備など、多くの面で人々を支援してきました。

さらに、研究チームは、犬は人間の仲間と「効率的な助手を超えた感情を共有する」と指摘しています。

 犬と人間の間にこれほど強い絆を生むのは何なのでしょうか？　犬との交流のどの側面が私たちの感情や精神状態を調整するのに役立つのでしょうか？　これらは韓国の研究チームが解明しようとした疑問です。

 この研究には、平均年齢27.9歳の韓国人成人30人（男性15人、女性15人）が参加しました。犬の参加者は、基本的な服従、マナー、攻撃管理、社交性の訓練を完全に受けた4歳の雌のスタンダードプードルでした。 

一般的な研究が動物との交流の前後で参加者の気分やホルモンレベルを比較するのとは異なり、この研究は別のアプローチを取りました。人間と犬の8つの異なる活動中の心理生理学的および感情的反応を調べ、それぞれの活動の影響を理解しようとしました。

 これらの活動には、出会い、遊び、餌やり、マッサージ、グルーミング、写真撮影、抱擁、散歩が含まれていました。参加者は、犬と交流している間、前頭葉、前頭前野、頭頂葉、後頭葉の脳活動を測定するために電極を装着しました。

結果は、参加者が犬と遊んだり散歩したりした後、よりリラックスし、顕著に良好な休息状態に達したことを示しました。さらに、マッサージやグルーミング、犬と遊んだ後、ストレスなくより良く集中できるようになりました。 

参加者はまた、犬関連の8つの活動すべての後で、疲労感、抑うつ感、ストレスが顕著に減少したと報告しました。 

この研究は、特定の犬の活動が「脳活動の増加を促進することによって、より強いリラックス、感情の安定、注意力、集中力、創造性を引き出す」ことを示しました。

 私たちの研究は「遊び、散歩、マッサージ、グルーミングなどの動物との交流活動が、健康な参加者において脳活動の増加を促進しポジティブな効果を発揮すると示しました」と書いています。 

彼らは、一部の参加者がすでにペットを飼っていたことで、参加意欲に影響を与え、結果に偏りを生んだ可能性があると認めました。
 

犬のセラピーに関するさらなる研究

この研究に潜在的な偏りがあるにもかかわらず、動物介在療法、例えば犬のセラピーは、臨床および教育の現場で不安を軽減し、ストレスを和らげ、信頼感を築くために頻繁に使用しています。 

Frontiers in Veterinary Science誌に掲載された人間の健康と犬の関係に関する一つの研究では、犬との交流がコルチゾールレベル、心拍数、血圧を下げ、オキシトシン（愛情ホルモンと呼ばれる）を増加させることによってストレスに影響を与えるとされています。 

また、犬を飼っている人は比較的身体が健康であるという証拠もあります。ある研究では、犬の飼い主はより好ましい脂質プロファイル、低い全身血圧、心臓発作後の生存率の改善を報告しました。 

追加の研究では、犬がストレス、不安、うつ病を軽減し、孤独感を和らげ、運動を促進することが示されています。 犬のセラピーが人間に利益をもたらす他の方法には、快適さを提供すること、行動や社交スキルを発展させること、運動能力や動きの改善、動機の向上、痛みの軽減が含まれます。

 要するに、犬を飼うことは人の全体的な健康、特に身体的な健康を改善します。これが、アメリカで犬が最も人気のあるペットであり、6510万以上の世帯で犬を飼っている理由の一つかもしれません。

（翻訳編集　柴　めぐみ）