私はこの5年間、短期的な支援を必要としている人々に経済的援助を分配する委員会で活動してきました。その中で、人々が経済的困難に陥り、助けを求めざるを得なくなるまでのいくつかのパターンに気づきました。
多くの場合、それは本人がコントロールできたことと、できなかったことが混ざり合っています。通常は、健康問題や失業といった不運な出来事が最後の引き金となりますが、その前段階には小さな選択の積み重ねがあり、それによって十分な備えや安全網がほとんど、あるいはまったくない状態になっているのです。
もちろん、これはすべての人に当てはまるわけではなく、あくまで私の住んでいる地域での経験に基づくものです。しかし、そのパターンは十分に一貫しており、そこからいくつかの教訓を導き出せると確信しています。
人々が私たちの委員会に助けを求めて連絡してくる頃には、たいてい大きなストレスを抱えています。実際、連絡をしてくる人の多くは体調も崩していることが少なくありません。それが経済的困難の一因であることは間違いないでしょう。しかし私は、逆もまたあり得るのではないかと考えています。つまり、絶え間ないストレスが身体に負担をかけ、より病気になりやすくしている可能性があるということです。マレーシア医学科学ジャーナルの研究は、それが起こり得る可能性を示唆しています。
いずれにしても、ストレスが病気を招き、病気がさらにストレスを生むという悪循環は、因果関係がどちら向きであっても避けたいものです。幸いなことに、いくつかの継続的な変化を取り入れることで、私たちは経済面での心の平穏を大きく高め、できればストレスや病気そのものを回避できる可能性もあります。
小さいけれど強力な4つの金銭的決断
いくつかの小さな金銭習慣が、あなたの将来をより安定したものにします。
1.必需品以外の支出は1枚のカードにまとめる
これはあまり耳にしないアドバイスかもしれませんが、私はとても気に入っています。家計管理で私が最も不満に感じることの一つは、多くの支出が固定費であり、ほとんど調整の余地がないことです。そこで私は、必需品以外の支出にすべての注意を向けるようにしています。年間分をあらかじめ入金した専用の当座預金口座(チェック口座)を用意し、そのカテゴリーだけを徹底的に管理しています。必需品以外の支出をコントロールできていれば、他の支出は多少の見直しで自然とうまく回ると分かっているからです。
2.収入以上のお金は1円たりとも使わない
現代の金融システムは、私たちが持っている以上のお金を使うことをあまりにも容易にしています。ローンを組み、クレジットカードで支払い、何年にもわたって分割払いをすることもできます。これらの仕組みはすべて、収入を超えた支出を可能にしますが、それは個人財務における最大の禁忌です。収入以上に使うことは、今日のわずかな楽しみのために明日の心の平穏を差し出すことです。それは決して公平な取引ではなく、あなたをより良い状況に導くものでもありません。
3.毎回の給料から少額でも貯蓄と投資をする
よほど経済的に余裕がある人でない限り、「今は余裕がある」と感じられる時期はほとんどありません。つまり、貯蓄や投資が簡単だと感じられる瞬間はなかなかないということです。いつも、ほかに使い道があるように思えてしまいます。しかしご存じのとおり、投資の力は長年にわたる複利(利益が利益を生む仕組み)の効果にあります。だからこそ、始めるのは早ければ早いほどよいのです。給料のたびに少しでも貯蓄と投資に回すという決断は、将来のあなたが何度も感謝する選択になるでしょう。
4.大きな金銭的決断は信頼できる友人1人か2人に相談する
最悪の金銭的決断は、私たちの盲点から生まれることが多いものです。より良い方法を知らなかったり、衝動に任せて本来ベストだと分かっている選択から外れてしまったりします。これを避けるための一つの有効な方法は、金銭的なことを友人と話すのを自然な習慣にすることです。
自分が考えていることを共有し、互いに意見を出し合うことを当たり前にしましょう。裕福な人々はこれをより自然に行っているように見えますが、私たちも定期的に実践すべき習慣だと思います。親しい友人が与えてくれる助言や前向きな仲間からの影響があれば、私たちはより良い状態を保ちやすくなり、大きな失敗をする可能性も低くなるでしょう。
経済面での心の平穏は、失って初めてその価値に気づくものの一つです。過去の金銭的選択に押しつぶされた人々や、自分ではどうにもできない出来事に対して無防備だった人々を数多く見てきたことで、私は状況が良い今のうちに、より主体的に選択を行うようになりました。もしあなたが、行き着く先を深く考えずにただ流れに身を任せているのなら、ぜひこれらのヒントを検討してみてください。
(翻訳編集 井田千景)
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