【ニュースレターが届かない場合】無料会員の方でニュースレターが届いていないというケースが一部で発生しております。
届いていない方は、ニュースレター配信の再登録を致しますので、お手数ですがこちらのリンクからご連絡ください。

犬が痛みを感じているときのサイン

愛犬は日常のパートナーであり大切な家族ですが、一緒に暮らしていても、病気や痛みを抱えていてもすぐに気づけないことがあります。とくに、犬は本能的に痛みを隠そうとするため、そのサインを見逃してしまいがちです。こうした点について、専門家は犬の痛みに気づくための主なサインを紹介しています。

イギリスの『デイリー・クロニクル』によると、同国のペット保険会社「ピュアリー・ペッツ」の専門家、ロス・ハリファックス氏は、犬は本能的に痛みのサインを隠すことがあり、だからこそ見逃されやすいと指摘しています。

同氏は、痛みは身体や行動の変化として表れ、それがほかの犬にも影響することがあると説明します。これらのサインを見分けられるようになれば、早めに手を差し伸べ、愛犬の健康と幸福をよりよく守ることができます。

愛犬の行動が普段と違うとき、たとえば鳴き声が増える、攻撃的になるといった変化から痛みに気づけることがあります。また、姿勢の変化など身体的なサイン、食事・水分・睡眠習慣の変化にも注意が必要です。
 

犬が痛みを感じているときに見られる主なサイン

● 発声の変化:痛みを感じると、甲高い声を上げる、クンクンと鳴く、唸る、遠吠えするといった行動が増えることがあります。ただし、反対に痛みを隠して声を出さない犬もいるため、ほかのサインにも目を向けることが大切です。

● 姿勢の変化:背中を丸める、頭を下げる、体がこわばるといった姿勢は痛みの表れかもしれません。痛みをかばうために前のめりになったり、「のこぎり馬(ソーホース)」のように脚を突っ張った姿勢を取ることもあります。

● 行動の変化:急に攻撃的になる、引っ込み思案になる、性格が変わったように感じる場合、身体の不調が疑われます。こうした変化は、耳の感染症、関節炎、胃の不調などさまざまな病気に関連します。

● 食事の変化:食欲が落ちる、水を飲む量が変わるといった様子は、ストレスや不安、歯の痛み、消化の問題などを示すことがあります。

食事の準備をする子犬。(Shutterstock)
食事を前にした犬。(Shutterstock)

 

● パンティングや呼吸の変化:パンティング(ハアハアと口呼吸)は通常の行動ですが、理由もなく過度に続く場合は、痛み、熱中症、呼吸器の問題、吐き気などのサインかもしれません。浅い呼吸が続くときも、呼吸するだけで不快感がある可能性があります。

● 震えやふるえ:痛みに対する反応として体が震えることがありますが、中毒、腎疾患、膵炎といった深刻な病気の症状であることもあります。

● 動きにくい・元気がない:足を引きずる、歩きたがらない、動きが鈍い、横になる・起き上がるのが難しいなどの症状は、関節炎、けが、マダニ媒介の病気、脳卒中などの神経系の病気を示す場合があります。

● 過度な舐め行動:犬は痛みを和らげるために患部を舐めることがあります。明らかな傷なら自然な行動ですが、必要以上に頻繁に舐め続ける場合、痛みだけでなく、ストレスや不安、退屈を感じている可能性もあります。

犬が痛みを感じている場合の対処法

愛犬が痛がっていると感じたり、上述のサインに気づいたりしたら、すぐに獣医に相談してください。獣医は症状に応じた具体的なアドバイスを出し、自宅でできるケアで痛みを和らげる方法を教えてくれます。

また、体重管理も重要です。体重が増えすぎると、関節炎などの病気による痛みが強くなってしまいます。適正体重を保つことで、炎症の軽減にもつながります。食事や水の容器は取りやすい場所に置き、休めるよう柔らかく心地よいベッドを用意してあげてください。

家具や車に乗り降りしやすいようにスロープやステップを設置するのも役立ちます。家の中の滑りやすい場所にはカーペットやマットを敷き、転倒を防ぎましょう。

(翻訳編集 長谷川透)

陈俊村