世界で最も価値のある資源とは何でしょうか。
それは現金でも、金でも、銀でも、不動産でもありません。本ですらありません(私は本を愛する読書家として言っています)。それは時間です。時間は限られているため、私たちにとって最も価値のある資源なのです。一度失われた時間は、永遠に戻ってきません。お金はまた稼ぐことができますし、不動産も新たに投資することができますが、私たちの時間は有限であり、あっという間に尽きてしまいます。さらに、時間は私たちが他のすべての資源を得るための基盤でもあり、その意味で最も強力な資源でもあります。時間がなければ、人生の何一つとして経験したり楽しんだりすることはできません。時間とは、まさに人生そのものを成り立たせる媒体なのです。
私の日記帳の後ろのページには、自分が身につけたい習慣のリストがあります。私は一度に1つか2つに集中し、それが日常の習慣として定着したら、次の習慣へと進みます。
このリストの中に、長い間載ったままになっていた習慣がありました。それは、毎日娘と遊ぶことです。私は、まず良い読書習慣や運動習慣を身につけてから、父と娘の時間に取り組もうと自分に言い聞かせていました。まったく時間を一緒に過ごしていなかったわけではありませんが、それは毎日の決まった習慣ではありませんでした。
「これは後で習慣にすればいい」と私は思っていました。「時間はたっぷりあるのだから」と。そんなふうにして約1年が過ぎました。気がつくと、娘は2歳ではなく3歳になっていました。
行動は言葉より雄弁です
私は以前、「私たちの優先順位とは、実際に何をするかだ。それ以外はすべてただの言葉にすぎない」という言葉を聞いたことがあります。私たちは、自分の最も貴重な資源を何に使っているかによって、本当に大切にしているものは何かを示しています。もしある活動に実際に時間を費やす気がないのであれば、たとえ大切なふりをしていても、実際にはそれほど重要ではないということです。
ある日、この真実が私の胸に突き刺さりました。そして、娘ともっと定期的に遊ぶ時間をすぐに実行しない理由などないことに気づいたのです。それは来週でも、来月でも、来年でもなく、今日です。もし家族が本当に私の人生の最優先事項の1つであるなら、読書よりも何よりも先に、家族のための時間を確保するべきです。そうでなければ、すべてはただの言葉にすぎません。だから私は実行しました。
臨床心理学者であり、10人の子どもの父であり、子育ての専門家でもあるレイ・グアレンディは、『良い子どもを育てる:家族の基本に立ち返る(Raising Good Kids: Back to Family Basics)』という本の中で、次のように書いています。「時間とは、家族の成功のすべてを支える枠組みです。
問題について話し合うには時間がかかります。一貫してしつけを行うにも時間がかかります。『あなたは私にとって大切な存在です』と伝えるにも時間が必要です。人格や道徳を教えるには、時間と何度もの繰り返しが必要です。近道はありません。時間を惜しめば、それ以外のほとんどすべてを犠牲にすることになります。」
これが厳しい真実です。子どもが最も必要とし、最も望んでいるものは、親の存在なのです。存在することは愛を証明し、導きを与え、思い出を生み出します。また、存在することで、そうでなければ生まれなかったかもしれない大切な会話の機会も生まれます。
哲学教授のジョン・カディバックは、家族研究研究所(Institute for Family Studies)に寄稿した文章の中で、グアレンディの意見に同意しています。
彼は次のように書いています。「子どもは、その言葉の重要な意味において、両親との定期的で意味のある関わりを必要としています。量が同じである必要はありませんが、そのような親の存在を、日常生活の中で当たり前で信頼できる環境として経験する必要があります」
この一緒に過ごす時間は、意味のあるものにするために複雑である必要はありません。ゲームをすること、一緒に散歩すること、一緒に料理して食べること、一緒に作業することなどです。このようなシンプルな活動でも、気を散らすものがなく、単に身体的にそこにいるだけでなく、感情的、精神的な存在も伴っていれば、子どもの人生に計り知れない大きな実りをもたらします。
登録心理士であり、プレイセラピスト(遊びを通じて子どもの心理を支援する専門家)でもあるタニア・ジョンソンは、子ども心理学研究所(Institute of Child Psychology)に次のように書いています。「親が落ち着いてしっかりとそばにいることは、『あなたは安全です。あなたは愛されています。あなたはちゃんと見守られています』と静かに語りかけています。こうした静かなメッセージが日常生活のリズムの中で繰り返されることで、子どもの自信と回復力の土台が築かれていくのです」
私たちの直感を裏づける証拠
こうしたことはすべて、確かなデータによって裏づけられています。内モンゴル工業大学で行われた研究では、子どもが親と過ごす時間の長さが、その子どもの全体的な幸福度と直接的に関連していることが分かりました。
研究の著者であるドンシュー・リー氏とシー・グオ氏は、次のように書いています。「親と一緒に過ごす時間が1時間増えるごとに、幸福度が平均以下である確率は0.21%減少し、平均レベルである確率は1.68%減少し、平均以上である確率は0.31%増加し、非常に高い幸福度を持つ確率は1.62%増加しました」
また、「親が子どもと過ごす時間が長いほど、子どもの幸福度は高くなる」ということも分かりました。
これまでの私の経験でも、これは事実のように思えます。毎日30分間、娘としっかり向き合う時間を持つことは、多くの良い効果をもたらしました。まず、娘とのつながりが深まり、娘をよりよく理解できるようになり、同時にたくさん笑い合うことができました。次に、専用の遊びや読書の時間だけでなく、一日を通して娘の機嫌が良くなったように感じます。
最後に、この習慣を始める前よりも、全体的に行動が良くなりました。以前よりも話をよく聞くようになり、不平を言ったり、ぐずったりすることが少なくなりました。その理由の1つは、問題行動の多くが子どもの注意を引きたいという欲求から生まれることだからかもしれません。ですから十分な関心を受け取り、遊びの時間を通して私の愛情を確信できれば、以前のように注意を引こうとする必要性がなくなるのです。
毎日少しの時間でも、親子で集中して過ごす時間は、まさに子育ての秘密兵器のようなものです。それは子育てのあらゆる側面を容易にし、子どもの幸福に貢献します。そして、それこそがすべての親が願っていることなのです。
それは華やかなものでも、革命的なものでもありません。時には、やることリストが山積みになっているときには、退屈に感じることさえあります。しかし、そんなときこそ私は立ち止まり、自分にこう言い聞かせます。「これは今のやることリストの中で最も重要なことです。これが最優先事項です。だからこそ、時間を使うことでそれを証明しなければなりません。それは長い目で見れば、計り知れないほど大きな成果をもたらしてくれるのです」
(翻訳編集 井田千景)
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