(Quinn Rooney/Getty Images)

三中全会に漂う異様な空気 記念記事が削除され、習近平の健康問題が噂される

中国共産党の第20回三中全会が7月15日に開幕し、その異様な雰囲気が注目されている。本来ならばメディアが活発に報道するはずのこの時期、情報封鎖により外界は習近平を称賛する記事しか見られなかった。しかし、その記事はわずか2日後に削除され、民間では様々な噂が飛び交っている。

中共の官製メディア、新華社は三中全会開幕当日に「改革家習近平」と題した1万字の記事を掲載した。この特集記事は、習近平の12年間の「改革功績」を称え、彼を鄧小平と比較して「現代化を実現する使命を負っている」とした。

記事の中で、習近平の言葉として「容易で皆が喜ぶ改革は既に終わり、美味しい肉は食べ尽くした。残っているのは難しい骨ばかりだ」と引用されていた。記事の終わりには「全面的な深化改革を通じて、習近平は鄧小平の事業を継承し、中国を経済的奇跡を継続させ、文化的魅力を発揮し、人類文明の新たな形を創造した」と宣言されていた。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。
白タク急増で10時間走っても赤字? 中国・東北でタクシーが一斉スト。追い詰められた運転手たちの町で何が起きているのか