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中国国内の閉店の前年対比が232.6% 上海の城市超市や永輝スーパーの店舗も閉店に

中国全土で経済状況が悪化し、民間企業や国有企業、中央政府の管理監督を受ける中央企業にかかわらず、給与未払いやリストラが頻発している。

多くの市民が出費を抑え節約を余儀なくされ、店舗の閉店が相次いでいる。

中国国家統計局の最新報告によると、今年の第1四半期に閉店または営業停止となった飲食店は約46万軒に上り、昨年同期比で232.6%増加した。最近、古くから続く有名店も次々と店じまいしている。

29年の歴史を持つ上海の城市超市(シティショップ)は、全店閉店を余儀なくされ、有名スーパーマーケットチェーンの永輝スーパーは今年に入り少なくとも16店舗が閉店している。

徐州市の住民、柯山さん(仮名)は「経済状況が昨年に比べさらに悪化している。手作りのシルク製品を扱っていたが、もう続けられず、どんな事業も損失が出る。競争が激しすぎる」と語った。

また、保定市在住の王さんは「商売が注目されず、借金を重ねて生計を立てている。書画を扱っているが、芸術品が売れず、買い手が見つからない状態だ」と話した。

広州の陳さんはパンデミックの影響でビジネスが赤字に転じ、夜逃げした顧客のために多額の借金を抱えている。

「仕事は皮革加工で、主に国内販売を行っているが、輸出はほとんどない。今はその顧客を訴えているが、見つけるのも難しく、仮に見つかっても金は無いだろう」と話した。

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