あなたは「彼岸」の本当の意味知っていますか?(Rise / PIXTA)

ご先祖への供養や、墓参りとは関係なかった あなたの知らない「彼岸」のあれこれ

「お彼岸」は日本特有の伝統雑節の一つで、古来よりご先祖様に供養を捧げに行くという風習です。毎年春と秋の二つの時期に分かれており、それぞれ春分と秋分の前後3日間、合計7日間で行われます。春分と秋分を「お中日」といい、最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸の明け」と言います。

 

「お彼岸」には「岸の向こう」という意味があり、仏教用語の「到彼岸」(とうひがん)に由来しています。仏教では、人間界を仮の世と捉えており、各種各様の苦しみが満ちているこちらの岸を「此岸」と呼びます。そうした中でも、出家人は苦行を通じて正果(悟りの果)を得ることによって、人間界の輪廻の苦しみから離れ、三界を超えて仏の世界に行くことができます。したがって、「到彼岸」とは、修行を経て仏の世界に到達することであり、人間界という苦海から完全に解脱することを意味します。

 

 

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