アブダビで開かれている世界貿易機関(WTO)の閣僚会議で、「開発のための投資円滑化協定(IFD)」にインドと南アフリカが正式に拒否権を発動し、協定の採用が阻まれた。写真はWTOのロゴ。ジュネーブで2022年10月撮影(2024年 ロイター/Denis Balibouse)

WTOの投資円滑化協定、印と南アが拒否権発動

[アブダビ 28日 ロイター] – アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開かれている世界貿易機関(WTO)の閣僚会議で、「開発のための投資円滑化協定(IFD)」にインドと南アフリカが正式に拒否権を発動し、協定の採用が阻まれた。

IFDは、手続きの簡素化により投資環境を改善させ、特に途上国への外国直接投資を促進することを狙う協定で、約125カ国が合意していた。しかしWTOの規則では、加盟164カ国の中で1国でも反対すれば協定の採用を阻止できる。

ある西側の通商代表は「途上国にこれほど顕著な恩恵をもたらす事を、インドと南アが阻むとは皮肉だ」と述べた。

IFDはチリと韓国が主導し、中国の強力な支援を得ており、ある調査によると世界の福祉を2000億─8000億ドル程度向上させる可能性がある。

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