岸田首相、「結論時期を早急に決める」=防衛装備品の海外移転で官房長官
Kazuhiko Tamaki
[東京 15日 ロイター] – 林芳正官房長官は15日午後の会見で、英国やイタリアと共同開発する次期戦闘機を第三国に出せるようにする制度緩和に関し、岸田文雄首相が同日の与党幹部との会合で、結論を得るべき時期について、早急に対応を決定して示したいと述べた、と説明した。
防衛装備の輸出拡大策を検討する与党の作業部会は13日、第1弾の提言をまとめ、その中で他国の技術を使用して国内で造るライセンス生産品や部品の輸出促進策を盛り込んだ。 しかし、国際共同開発品の第三国移転の解禁などは年明け以降に先送りした。
林官房長官によると、岸田首相は与党作業部会座長の自民党の小野寺五典元防衛相らとの会合で、与党の提言で先送りされた部分を念頭に「国際共同開発における第三国への完成品の直接移転のあり方に関する結論を得るべき時期については、政府として早急に対応を決定して示したい」と述べた。
公明党はこれまで次期戦闘機の直接輸出解禁について慎重な立場を表明し、与党としての結論が出せないままとなっていた。
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