10月31日、米政府はミャンマー軍支配下のミャンマー石油ガス公社(MOGE)に対する制裁を発表した。写真はヤンゴンで2021年2月撮影(2023年 ロイター)
 10月31日、米政府はミャンマー軍支配下のミャンマー石油ガス公社(MOGE)に対する制裁を発表した。写真はヤンゴンで2021年2月撮影(2023年 ロイター)

米、ミャンマー軍支配下の企業に制裁 融資や投資禁止

[ワシントン 31日 ロイター] – 米政府は31日、ミャンマー軍支配下のミャンマー石油ガス公社(MOGE)に対する制裁を発表した。

財務省は12月15日以降、米国人によるMOGEへの特定金融サービスを禁止すると発表。制裁対象となる金融サービスには融資や保険提供、投資などが含まれる。

これまではMOGE幹部などが対象だったが、MOGEに対する初の直接的措置になるという。

一方、MOGEを特別指定国民および資格停止者リスト(SDNリスト)に加えることは見送った。SDNリストに指定されると米国の銀行システムから事実上締め出され、米国人との取引が禁じられるほか、米国内の資産も凍結される。

米政府はまた、英国、カナダと歩調を合わせ、ミャンマー軍と関係がある3団体と個人5人に対しても制裁を科した。

ブリンケン国務長官は声明で「制裁逃れの道を閉ざすもので、ミャンマー政権の残虐行為に対してコストを課し、説明責任を促すわれわれの取り組みを強化するものだ」と述べた。

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