豆腐は栄養価が高く、低カロリーで腹持ちが良いので、ダイエットに最適な食品です。(Shutterstock)

豆腐ダイエットの落とし穴 豆腐だけ食べると「むっちり女子」に 

豆腐ダイエットに最適な食材で、韓国の女優ソン・ヘギョさんはかつて、夕食に豆腐だけを食べてダイエットに成功したと紹介していました。また、日本の「ダイエット専門家」藤井香江さんは、生理前に豆腐だけを食べて7日間で5kgの減量に成功しました。

ただし、豆腐の食べ方には注意が必要で、豆腐だけを食べていると逆に太って、「むっちり女子」 になってしまう可能性があると管理栄養士は警告しています。

女性のための 「オーダーメイド食品」、豆腐

豆腐はベジタリアンにとって良質な植物性タンパク質を含むだけでなく、カリウムやマグネシウム、大豆イソフラボンなど、女性に嬉しい栄養素が含まれています。

大豆イソフラボンは、人間のエストロゲンに似た植物性エストロゲンで、骨粗しょう症の予防、コレステロールの低下、心血管疾患の抑制に効果があるとされています。

また豆腐に含まれるカリウムは体内の水分代謝を助け、マグネシウムは神経を落ち着かせ、感情を安定させ、カルシウムの吸収を促進させる働きがあります。

女性は月経前、不安定なホルモンの変化により、情緒不安や浮腫みなどが起こりやすいと言われているので、月経痛や月経前症候群に悩む女性は、豆腐を食べたり、温かい豆乳を飲んだりして症状を和らげるとよいでしょう。しかし、精製された砂糖は加えず、本来の味を味わうのが一番です。

また、豆腐は低カロリーで満腹感を高めることができるため、ダイエットに最適な食品といえます。

ダイエットに最適な豆腐の食べ方

しかし、ダイエットのために一食だけ豆腐を食べるという人もいますが、管理栄養士は、これは好ましくないと言っています。

日本の藤井香江さんは、生理前の一定期間、豆腐だけを食べて1週間で5kgの減量に成功したそうですが、このダイエットは、リバウンドしやすいそうです。また女優の陳小薇さんによると、この方法は厳密に言えば「脱水」に過ぎないのだそうです。

確かに生理前に豆腐を食べると、体の代謝がスムーズになり、排出が促されますが、脂肪細胞がすぐに排出されるわけではないので、痩せるというわけではありません。

しかし豆腐を使った正しいダイエット方法は、正しい組み合わせで、バランスの良い食事に気を配ることで、ダイエット効果をより持続させることができるのです。

 

豆腐を使った正しいダイエット方法は、正しい組み合わせで、3食の栄養バランスに気を配ることで、効果が長続きするようです。(Shutterstock)

陳さんは、毎食、炭水化物(精製されていないもの)、良質なタンパク質、脂質を摂ることの重要性を強調しています。豆腐は良質な植物性タンパク質で、玄米などの精製されていない炭水化物と組み合わせることができます。

また、脂肪は体内の内分泌ホルモンに重要な役割を果たし、空腹感を抑えるため、必要不可欠な栄養素です。豆腐に含まれる大豆イソフラボンは脂溶性で、オリーブオイルや苦茶油(油茶の種を搾ったもの)などの良質な脂肪と一緒に食べると消化吸収に良いとされています。

例えば、冷奴にはオリーブオイルのビネグレット(フレンチドレッシング)や和風ドレッシングをかけたり、苦茶油とご飯を混ぜ、豆腐、トマト、青梗菜などをバランスよく組み合わせて食べるのがおすすめです。

また豆腐と卵を一緒に食べると、卵黄に含まれる油分や動物性タンパク質が豆腐を補完し、さらに栄養価が高くなります。

極端な減量により筋肉が減少することもあります。糖が足りないと、まず筋肉(タンパク質)が燃やされ、次に脂肪が使われるからです。

陳小薇さんは体重を減らすよりも筋肉量を増やすことを目指すべきで、体重は減っても体脂肪がたくさんついてしまう 「むっちり女子」にならないためには、やはり食事と運動の組み合わせがベストで、食事7割、運動3割と言っています。

栄養満点の卵と豆腐の味噌汁

豆腐にはいろいろな種類がありますが、ダイエットに最適なのは「おぼろ豆腐」です。水分を多く含むおぼろ豆腐は、100gあたり51キロカロリー、たんぱく質は4.9gです。逆に百頁豆腐(押し豆腐)は油で加工されており、100gあたり216kcalと高カロリーなのであまり適していません。

市販の豆腐の代わりに、卵を使った自家製豆腐もおいしくできます。

 

豆腐と卵は一緒に食べると栄養価が高くなります。卵の黄身は独自の油分を持ち、豆腐を引き立てる動物性タンパク源となります。(Shutterstock)

材料:卵1個(約60g)、無糖の豆乳180cc。

作り方:卵を溶き、豆乳とよく混ぜ合わせ、電気鍋で蒸し焼きにします。

完成したら、鍋にお湯を沸かし、味噌を加えて豆腐の味噌スープを作ると、体に必要な栄養素を摂取することができます。味噌は、大豆イソフラボン、レシチン、良質なタンパク質、必須アミノ酸、鉄、リン、カルシウム、カリウム、ビタミンE、B複合体を含む完全な大豆発酵食品です。発酵によって、味噌の栄養素はより小さく、より吸収しやすい分子に変わります。

また、コクを出し、ヨウ素も豊富に含んでいる海藻や、食物繊維が豊富なキャベツなど、お好みの野菜を加えてもよいでしょう。

豆腐はダイエットに適していますが、あまり多く食べられない方もいるでしょう。また豆腐にはプリン体が含まれているので痛風の人は控えめに、その他に、豆腐は腸内細菌が発酵してガスを発生させる特殊な糖質が含まれているので、お腹を下しやすい人は控えめにしたほうがよいでしょう。

(翻訳・香原咲)

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