世界中のピラミッド(43)メキシコ パレンケ
パレンケ――マヤ文明の古代都市遺跡
古代都市パレンケも9世紀以前は繁栄した都市でした。言い伝えによると、パレンケ遺跡には500以上もの建物がありますが、現在、まだ34前後しか発掘されていません。
中でも、「碑文の神殿」は10層あり、頂上には神々を祭る祭壇があります。神殿の壁には象形文字が刻まれ、通路などの壁には精巧なレリーフや絵画が描かれています。
1952年、メキシコの考古学者はこの碑文の神殿から「パカル王」が眠る地下墳墓を発掘しました。地下の部屋は6つの石の梁に支えられ、これはアメリカ大陸で初めて発見された墓室のあるピラミッドです。
部屋の中央には長さ3m、幅2mある巨大な岩を削ってできた棺桶が置かれ、その上には5tの重さのある蓋がかぶせられ、きれいなレリーフや文字が彫られています。文字を解読したところ、それは、パカル王の身長、性別、そして、亡くなった年が記されていました。また、部屋の壁には9つの神の像が刻まれており、棺桶を守っているかのようです。
パカル王の顔には精巧な翡翠のマスクが被せられており、両手にはそれぞれ真珠が1つずつ握られ、口の中にも1つくわえられ、復活を象徴しています。また、パカル王の遺体には鮮やかな衣装が着せられ、ネックレスやブレスレット、指輪など様々な翡翠の装飾品がつけられていました。
考古学者によると、この碑文の神殿はパカル王が生後間もない時期から建設し始め、何十年間もかけて、大量の労働力と物資を費やして完成したピラミッドだといいます。
マヤの人々にとって、ピラミッドは何を象徴、あるいは意味していたのでしょうか?ピラミッドには69の階段があり、神殿の中の620もの碑文もマヤ暦と何か関係があるのでしょうか?
マヤの人々は数字に敏感だと言われていますが、果たして、ピラミッドに隠されたいくつもの数字には一体何の意味があるのでしょうか?また、これらの数字は我々にマヤ文明に関するどのような情報を教えてくれるのでしょうか?
(つづく)
――正見ネットより転載
(作者・意文/翻訳編集・天野秀)