「健康な眼は自分で養えます」視力回復に役立つ漢方茶2種
緑内障、ドライアイ、白内障、加齢黄斑変性。いずれもよく見られる眼の病気です。
これらの眼疾患は、本来、中年以降の高齢者に多く発症するものでしたが、スマホやパソコンの普及によって目を酷使することが多くなった近年、とくに若年化傾向が見られます。
目薬の使い方「4つの注意点」
台北市立連合病院漢方昆明院の薬剤師・吳儀蓁氏は、「眼病を予防あるいは治療する上で、目を保護することに役立つ目薬と漢方茶は、いずれも良い処方です」と述べています。
一般的な眼用薬剤には、点眼液(溶液・懸濁液)、ゲル状、軟膏など、いろいろな形態があります。
いずれの薬も、それぞれのニーズに応じて患者の眼に滞留する時間を調整することで、望ましい治療効果が得られるようになっています。
「目薬の使用に当たっては、4つの点に注意してください」と、呉氏は言います。患者からよくある質問について、Q&Aの形で以下に挙げます。
質問1:2種類の目薬を使う場合、どのくらいの間隔をあけますか?
答え:2種類以上の点眼薬を使用する場合は、それぞれの点眼薬を5分間隔で使用します。
質問2:「異なる剤形」の薬品である場合、使用する順番はどうなりますか?
答え:異なる種類の眼薬を使用する場合、吸収の程度に応じて使用していきます。
一般的には、まず溶液が優先され、次に懸濁液(けんだくえき)、ゲル状薬、軟膏の順に使用されます。それぞれの薬剤は、5分間隔で使用します。
質問3:目薬は冷蔵する必要がありますか?
答え:眼用医薬品の保存については、特に指示がない限り冷蔵する必要はありません。25度以下の常温で保存できます。
質問4:目薬は、どれくらい使ったら廃棄しなければなりませんか?
答え:通常、眼用医薬品は開封した後、使用したかどうかに関わらず、細菌汚染を避けるため1カ月後には廃棄することをお薦めしています。
目薬に限らず、余った薬を捨てる際は、トイレやシンクにそのまま流さないでください。古紙や古い茶葉に吸収させた後、一般のゴミ箱に捨てれば環境汚染を避けることができます。
「目を養生して回復させる」漢方茶2種
眼薬による治療のほか、食事療法で眼を保護することもできます。
よく見られる漢方の薬材のなかで、クコ、菊花、決明子(ケツメイシ)、桑の葉はすべて目を保護する良薬になります。
クコは、ルテインとクルクミンを豊富に含み、かつ補血作用もあります。桑の葉は、肝臓をきれいにして、目をはっきりさせることができます。
吳儀蓁氏は、日常的に飲むお茶として「クコ菊茶」を、目が特に疲れたときに飲むお茶として「桑杞茶」を推薦しています。
『クコ菊茶』
薬材はクコ(枸杞)20g、菊花6g、ナツメ3個。
材料をさっと水で洗い、鍋に入れ、1000ccの水を沸かした後、さらに弱火で5~10分煮る。
『桑杞茶(そうきちゃ)』
薬材は桑の葉10g、クコ15g、決明子10g。
材料をさっと水で洗い、カップに入れて、200 ccの熱湯を注ぎます。半分を飲んだら、再びお湯を注いで飲むことを2~3回繰り返します。
日常的にできる目の保護は、やはり疲れた目を十分に休ませることです。
目の潤いを保つため、室内の空気を適度に湿った状態にします。仕事の合間にも、適宜休憩をとって目を休ませてください。
強い光の下で長時間、パソコンの画面を見ないようにします。帰宅後は、パソコン画面を見続けるような夜更かしは、ぜひ避けてください。
温かいタオルを10分間眼に当てて、全身をリラックスさせるのも良い方法です。
なお、糖尿病患者の方は、とくに視神経を保護するため血糖値を慎重にコントロールしなければなりません。
専門医の指示にしたがって、あなたの大切な目を守ってください。
(翻訳編集・鳥飼聡)