2020年6月、北朝鮮の街路に掲示された国営新聞を読む平壌の市民(Photo by KIM WON JIN/AFP via Getty Images)

北朝鮮、国連総会で国連軍の解体を主張 専門家「目標は米韓同盟の分裂」

北朝鮮が10月27日、国連総会で韓国に駐留中の国連軍司令部(UNC、United Nations Command)の解体を再び主張した。専門家は、北朝鮮が在韓米軍の撤収を含め、米韓関係を弱体化させようとする意図的な発言だと指摘する。韓国・文在寅政府が推進する「終戦宣言」が北朝鮮のこうした主張を補強するとの分析も出ており、米国は批判的な態度を示している。

北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は先月27日、国連総会第4委員会会議で「韓国にある国連軍司令部は米国によって不法に作られたもので、行政、予算などすべての面で国連と無関係だという事実がよく知られている」とし、司令部の解体を主張した。

北朝鮮による国連軍司令部解体の主張は、今回が初めてではない。国連・駐北朝鮮大使館所属のキム・インチョル書記官は2018年、国連総会第6委員会で国連軍司令部を「怪物」に喩え、翌年の2019年にも「幽霊」と呼ぶなどして同じ主張を続けてきた。当時、北朝鮮は1975年の国連総会決議である司令部解体※の根拠に掲げた。

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