中国杭州市にある電子商取引最大手アリババ集団本社(AFP)

GPIF、中国のアリババなどに7千億円超投資=香港人権団体が報告書

香港の人権団体、香港ウォッチの最新報告では、厚生労働省が所管する年金積立金管理運用独立行政法人(Government Pension Investment Fund、GPIF)は、中国企業に対して少なくとも7千億円を投資していることが明らかになった。

報告書は、米中貿易戦、香港や新疆ウイグル自治区などの人権問題、中共ウイルス(新型コロナウイルス)

​​​​​​の大流行により、中国と欧米各国の関係が悪化しているにもかかわらず、金融分野では中国と各国のつながりが深まっていると指摘した。

「欧米などの年金基金、政府系ファンド、他の機関投資家による中国への投資は、かつてないほど増加している」という。

同報告書は、各国の年金資金は、米政府が禁輸措置対象に指定した中国企業、IT企業、国営銀行、国民への監視に関与する企業などに流れていると述べた。

それによると、今年7月時点で、GPIFが中国IT大手のアリババ集団に25億7000万ポンド(約3897億円)、テンセント(騰訊控股)には22億ポンド(約3336億円)を投資していた。また、中国国営石油企業である中国石油化工場集団(シノペック)には6200万ポンド(約94億円)を拠出している。3社への投資総額は7327億円。

人権団体「インド太平洋人権問題連絡協議会」の石井英俊事務局長は、国民の年金を「慎重に運用しなければならない」と大紀元に語った。

同氏は年金の運用に関して、「新疆ウイグル自治区や香港などの住民の人権を侵害し、弾圧を強めている。中国当局の利益になるようなことをしてはいけないし、中国共産党を助けるようなこともすべきではない」と話した。

GPIFは、経営破たんの危機にある中国不動産大手の恒大集団に対して、3月末時点で約97億円を投資していた、と報じられている。

これについて、石井氏は「大きなリスクがあるところに投資してはいけない」と述べ、国民の年金が戻ってこなくなる可能性があるとした。

各国の年金資金も中国企業に

オーストラリアの年金機構、オーストラリア・スーパー(Australian Super)はアリババ集団とテンセントにそれぞれ5億6300万豪ドル(約454億円)と4億900万豪ドル(約330億円)を投資していた。国営中国銀行に490万豪ドル(約3億9496万円)、中国建設銀行に900万豪ドル(約7億2544万円)をそれぞれ提供していた。中国軍との関係が深い監視カメラ世界最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)には320万豪ドル(約2億5793万円)を投じていた。

英国の大学退職年金基金(UK Universities Superannuation Scheme、USS)はアリババ集団に3億7179万英ポンド(約564億円)、テンセントには4億1396万ポンド(約628億円)を提供している。また、中国建設銀行やシノペックにも資金拠出していた。

報告書は、カナダやニュージーランドの年金機構などによる投資にも言及している。

(張哲)

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