ワクチン入り葉野菜、食べて「接種」…米大学チーム、研究進める
米国の植物研究チームは先日、改良した野菜を食べることで新型コロナウイルスワクチンを接種できる方法を研究していると発表した。輸送、保管を比較的容易にすることで、発展途上国におけるワクチン接種普及への貢献が期待される。
米カリフォルニア大学リバーサイド校のフアン・パブロ・ジラルド(Juan Pablo Giraldo)准教授は22日、ほうれん草やキャベツなどの野菜に一人が必要とする新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン成分を貯蔵する研究を進めていることを発表した。
この技術は、ウイルス情報を記載したRNAを体内に吸収させ、COVID-19を誘発するタンパク質を一部形成するよう細胞に指示する既存の「メッセンジャーRNA(mRNA)方式」を、食用の植物に適用するというもの。
研究チームが注目したのは植物内にある「葉緑体」だ。植物の葉緑体は、非食物の遺伝暗号(コドン)を伝達できる点から、ウイルス情報を含むRNAを効果的に伝える可能性が提起されてきた。同チームによると、このような葉緑体は植物の成長に影響を及ぼさないため、食用植物性ワクチンを作ることが可能だという。
研究が成功すれば、全世界におけるCOVID-19ワクチンの普及もより効果的に進むとみられる。 抗体生成率の最も高いとされる米モデルナ社、ファイザー社製ワクチンはそれぞれ-20 度、-70 度の極低温状態で輸送・保管する設備(コールドチェーン)が必要となるため、開発途上国などの地域へワクチンを運ぶのは高コストで困難が生じている。
ファン氏は「このアイデアが実験室で成功すれば、大量栽培が急速に加速化するだろう」と説明した。
(翻訳編集・蘇文悦)
関連記事
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。
神韻芸術団2025年日本公演間近、全国42公演予定。伝統文化復興を目指す公演に観客の支持と絶賛の声が相次ぎ、チケットも記録的な売上を上げている。