(m.Taira / PIXTA)

自閉症の少年が高校野球チームのピッチャーに

自閉症少年が、困難を乗り越えて高校の野球部でピッチャーになりました。

ニュージャージー州アブセコンにあるホーリー・スピリット高校に通うアンソニー・ソラリ君(18歳)は、7歳の頃から野球を楽しんでいます。

Epoch Times紙のインタビューに母親のアンドレア・ソラーリさんは、チームメイトは、彼の特徴的なゴーグルのようなメガネが、映画「メジャーリーグベースボール」でチャーリー・シーンが演じた象徴的なサングラスを似ていることから、彼のことを誇らしげに「ワイルド・シング(Wild Thing)」と呼んでいます。

今シーズンは、ソラリ君がフィールドに足を踏み入れるたびに、有名な「Wild Thing」のテーマソングが流れます。

アンドレアさんは、ニュージャージー州ブリガンティンで看護師をしていました。 アンソニー君が自閉症と診断されたのは2歳の時で、彼女は生後9ヶ月の時点で息子に「何かがおかしい」と感じていたそうです。

アンドレアさんは「私が彼に靴下や靴を履かせようとすると嫌がりました。彼は私の胸の上にいないとよく眠れませんでした。 私は早くから彼が自閉症であることを疑っていたので、息子のためにできるだけ多くの本を読みました。 4歳になるまで言葉を話さず、発達にも遅れがありました」と語りました。

しかし7歳の時、アンソニー君は野球に深く興味を持ちはじめました。 あとは歴史です。時が経つにつれ、アンドレアさんは息子の有望な変化に気付き始めました。スポーツが彼を人間的に変えたのです。 彼女は言いました。

「野球はアンソニーの人格を形成し、彼を成熟させました。 彼に責任と説明責任を教え、人生の目的を与えたのです」

また「私たち家族は野球が大好きで、アンソニーも試合を見に行くのが大好きです」と語りました。 プレーを始めて以来、彼は毎回、練習や試合に1時間も早く参加しています。

アンソニー君には試合の才能があり、12歳の時、セカンダリースクールのコーチが彼にピッチングのレッスンを始めました。 最終的にアンソニー君は、ニュージャージー州で開催された「2015 Autism Awareness Baseball Challenge」で始球式をする機会を得ました。 それ以来、始球式はずっと続けています。 これまで、アンソニー君はリリーフとして4、5試合に登板しています。

また、4月下旬には、ノース・ブランズウィック・コミュニティ・パークで開催された「Autism Awareness Challenge」で、本当に打者と対戦する機会を得ました。

「この試合に登板することは、高校1年の時からアンソニーの目標でした」とアンドレアは語りました。

彼の目標は、メジャーリーグの統計学者になることです。 「彼はMLBのすべての試合と選手を見て統計をとっているんですよ」 「MLBの全球場のベースボールカードを集めています」と彼女は言いました。

ユニークな投球スタイルで、最近ファンの間で人気を集めているアンソニー君。 彼は野球のことをよく知っているし、情熱的です。

スポーツに加えて、アンソニー君は数学の天才でもあり、母親にとって複雑な科目も「とても簡単」と言っています。

自閉症の子どもを持つ他の家族からも賞賛の声が寄せられています。

「アンソニーはお手本であり、彼らに希望を与えてくれます。 彼らの子供たちは、多くのサポートと忍耐力によって達成することができました」

「コミュニティからの多くの支援に恵まれ、みんなアンソニーのことを知っていて、愛してくれています」とアンドレアさんは言います。

(翻訳 井田)

 

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