7月20日、菅首相は首相官邸で英防衛相の表敬を受けた。この後、岸信夫防衛相と会談した(Photo by FRANCK ROBICHON/POOL/AFP via Getty Images)

日英防衛相会談、英はインド太平洋地域に2軍艦を常駐と発表

岸信夫防衛相は20日、訪日中の英ウォレス防衛相と日英防衛相会談を行った。公表によれば、双方は英空母打撃群が日本に寄港し、自衛隊と共同訓練を実施することは、日英防衛協力が「新たな段階」に入ったことを確認した。さらに「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現には、英国の関与は「強固で不可逆的」であるとの認識を共有した。

英国側の発表によると、インド太平洋地域に英国海軍の軍艦2隻を常時配備させることを表明した。これに先がけて英国防省が発表した声明によれば、英海軍リバー級洋上巡視船「HMSスペイ」と「HMSタマー」が、8月下旬からインド太平洋地域に配備され、オーストラリアや日本、シンガポールとの共同活動に加わるという。

防衛省によると、英空母打撃群の訪日時の寄港は9月で、英空母「クイーン・エリザベス」が在日米軍横須賀基地に、その他の英・米・オランダの艦船による随伴艦は、海上自衛隊の横須賀(神奈川県)、舞鶴(京都府)、呉(広島県)の各基地、そして、在日米軍佐世保海軍施設などにそれぞれ寄港する。

両大臣は、東シナ海や南シナ海をめぐる情勢について、「力による一方的な現状の試みや緊張を高めるいかなる行為に強く反対する」との意思を改めて表明した。そして、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序、特に国連海洋法条約が重要との認識を一致させた。

(佐渡道世)

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