殲10(J-10)を背にスマートフォンで撮影する女性兵、参考写真(JOHANNES EISELE/AFP via Getty Images)

中国国営メディア、インド軍の爆弾投下映像を盗用か 軍事力の誇示に利用

中国国営メディアはこのほど、国産戦闘機の殲-10(J-10)と人民解放軍空軍のパイロットを紹介するビデオを公開した。しかし、映像の一部は、インドのテジャス(Tejas)戦闘機の映像を盗用したものだと、ネットユーザーに指摘された。

殲10(J-10)は、人民解放軍の主力戦闘機の1つとされている。中国中央電視台(CCTV)が所有する中国国際テレビネットワーク(CGTN)は27日、共産党政策のなかで活躍する人物を取り上げるプロパガンダ番組「人民の味方」のなかで、空軍パイロットとして15年務めるFei Dong氏について放送した。

このなかで、殲-10が爆弾を投下する様子が映し出されていた。しかし、この映像は2013年に行われたインド空軍のテジャス戦闘機が行なった訓練の映像だったと、ツイッターのユーザーから指摘された。この後、CGTNは該当の映像を映した投稿を削除した。

中国共産党が他国メディアの映像を盗用して、軍事力の誇示に利用しようとした例は、今回が初めてではない。2020年9月、人民解放軍空軍はグアムの米空軍基地に見立てた標的を爆撃するプロパガンダ映像を公開した。しかし、ネットユーザーからは米ハリウッド映画の映像に酷似しており、盗用だと指摘された。

(蘇文悦)

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