国連人権高等弁務官、年内の新疆訪問を望む

国連のミシェル・バチェレ人権高等弁務官はウイグル人への「深刻な人権侵害の報告」が続くなか、年内に中国新疆ウイグル自治区を訪問し、「意味のあるアクセス」の実現を望むと述べた。6月21日、ジュネーブで開催された国連人権理事会での発言だ。同氏が訪問の時期について公にしたのは、今回が初めて。

中国新疆ウイグル自治区における少数民族への弾圧について、中国に対する国際的な批判が高まっている。100万人以上が不当に拘束されているとの報告があり、米国はこの弾圧を「ジェノサイド」と呼んでいる。

国連人権高等弁務官事務所は2018年から、人権問題に関する調査のための訪問条件を中国側と交渉している。

同氏は「新疆ウイグル自治区への有意義なアクセスのために、引き続き中国と協議する。特に深刻な人権侵害の報告が続くなか、年内に実現できることを願っている」と述べた。

また、人権理事会では翌22日、40カ国以上が署名する中国人権問題を非難する共同声明を発表した。

署名国は、オーストラリア、英国、フランス、ドイツ、日本、米国など。カナダのレスリー・ノートン国連大使が読み上げた共同声明には「信頼できる報告では、100万人超が恣意的に拘束され、偏った監視が広がり、基本的な自由や文化の制限が行われている」と指摘している。

また、これらの国は声明を通じて、中国に対し、バチェレ氏の新疆訪問の実現と調査の許可を要請している。加えて、香港の基本的な自由の悪化と、チベットにおける人権状況についても、「引き続き深く懸念している」と主張した。

(翻訳・小蓮)

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