(Photo by Dan Kitwood/Getty Images)
≪医山夜話≫ (7)

一つの夢で治った難治の病

ローリと母親は、とても微妙な関係でした。ローリが生まれてから3カ月後、父親は愛人の家に行ったまま帰らなくなったため、母親はローリを連れてカリフォルニア州から引っ越しました。それからは、数年ごとに住む場所を変え、最後に今の町に定住することになりました。ローリは転校の繰り返しでジプシーのような生活を送り、長くつき合う友達を作れなかったため、母親に不満を抱いていました。

 不満を晴らすために、ローリは母親の言ったことすべてに反抗的な態度を取りました。母と教会に行った時、ローリは心の中で、「神さま、本当に私を愛していらっしゃるなら、どうして私をこのような人の娘にしたのでしょうか」と問いかけました。親子で一日も離れたことがないのに、心は遠く離れています。

 母親との冷戦は、ローリの18歳の誕生日に終止符を打ちました。ローリは鳥かごから逃げ出す小鳥のように、荷物を持って家を出ていきました。その後、すぐに結婚しました。しかし、家を出て6カ月も経たないうちに、母親はガンで亡くなったのです。

▶ 続きを読む
関連記事
ケールの栄養、効能、食べ方、保存法までまとめた完全ガイド。苦みを抑え、吸収を高める調理のコツも紹介します
寝返りを打っただけで、突然ぐるぐるめまいがすることがあります。原因は、耳の中の小さな「石」かもしれません。
肉や卵だけを食べるカーニボア食は、危険な流行か、治療の道具か。腸、栄養、心臓への影響を科学的に考えます
1200年の歴史を誇る京都の「西陣織」をはじめ、存亡の危機に瀕する日本の伝統工芸の過酷な現実と課題を浮き彫りにした一編。市場原理と文化継承の葛藤を描きつつ、手仕事の価値を後世へ残すための責任と希望を問いかける
今日、歯が痛くても抗生物質があり、暑くてもエアコンがある。当たり前すぎて気づかない現代の恩恵を、先祖の目線から見つめ直してみると、日常への感謝が自然と湧いてきます