≪医山夜話≫ (63-1)
東洋と西洋漢方医療の違い(1)
人は長年、仕事をしていく上で、様々な過程と段階を経ながら、徐々に経験を積んでいきます。もっとも厄介な時期は、知識と経験が中途半端な、いわゆる「コップ半分」の状態です。まだ仕事を始めて間もない新人なのに、まるで全てを知っているかのように自信満々で、人の忠告は全く耳に入らず、頭を下げて教えて貰おうという気持ちがありません。私も漢方医学を学んで間もない頃に、このような経験をしたことがあります。今思い出すと、思わず苦笑いをしてしまいます。私は外国の大学院でアメリカ人の教授から漢方医学を学んだので、私の「コップ半分」の状態は更に深刻でした。
私はアメリカから中国に行って臨床治療の実習をした時期がありました。その時、すぐ上の兄は、昔から私をないがしろにして来たのですが、改めて見直したようでした。また、私が海外で製造された立派な漢方医療器具を一点一点取り出して見せた時、ずいぶんと驚いた様子でした。
私が色鮮やかなプラスチック・カバーの付いた鍼を取り出した時、長年、銀の鍼を使ってきた母は眉をひそめて、「これでどうやって鍼を刺すの?」と聞きました。母は、私の方に手を伸ばして、手のツボにある合谷穴に鍼を刺すよう指示しました。私はカバーの付いた鍼を一本手に取り、そっと刺し入れてから、また抜き出した時には、少し有頂天になっていました。
関連記事
毎日触れるスマホ、実は細菌だらけかもしれません。便座以上とも言われる汚れを、端末を傷めず安全に落とす方法を専門家が解説。間違いがちなNG清掃にも注意喚起します。
ドアノブで「パチッ」となる人は要注意。静電気は乾燥だけでなく、体の内側の不調サインかもしれません。水分補給や服選びなど、今日からできる改善法をわかりやすく解説します。
夜更かしは肌荒れや記憶力低下だけでなく、免疫や代謝にも影響する。中医学がすすめる4つの回復習慣を取り入れ、体への負担を最小限に抑える方法を紹介。
多くの人が人生の終盤でようやく気づく大切なことを、今から知ることはできます。時間・健康・お金・愛――後悔を減らし、自分らしく生きるための10の教訓を静かに問いかける一篇です。
長引く咳や息苦しさに悩んだことはありませんか。最新医学の現場で注目されるのは、意外にも「毎日の日光浴」。ビタミンDだけでは語れない太陽光の治癒力を、医師の臨床体験と研究から分かりやすく解き明かします。