【医学古今】

狭心症に漢方療法

狭心症(きょうしんしょう)とは、心臓の筋肉に酸素を供給している冠動脈の異常(動脈硬化、攣縮など)による一過性の心筋の虚血のため、胸痛や胸部圧迫感などの症状が現れる心疾患です。現在、ほとんどの患者が現代医学の薬物療法を受けますが、漢方医学の治療法で、より良い効果が得られる場合もあります。

 狭心症のような疾患は漢方医学で「胸痺」(きょうひ)、「心痛」(しんつう)と呼ばれ、寒邪、痰飲、気滞、瘀血などの病因による病気だと考えられています。つまり、寒邪は血管を縮ませる、痰飲は血流を阻害する、気滞は血管を痙攣させる、瘀血は血管を詰まらせることによって心筋の循環障害が起きて発症します。

 一般的に、冷えて症状を誘発する場合は寒邪によるもの、精神的なストレスで症状を誘発する場合は気滞によるもの、過飲食や過栄養で症状を誘発する場合は痰飲によるもの、夜間安静時に症状が発生しやすいものは瘀血によるものが多いのです。

▶ 続きを読む
関連記事
長年治らなかったPTSDが、呼吸で変わる――。9・11を生き延びた女性の実例と最新研究から、迷走神経刺激が心と体を静かに立て直し、回復を支える可能性を読み解く。治療に行き詰まる人に、新たな選択肢を示す一篇。
腰や足の冷え、夜間の頻尿は「腎の冷え」のサイン。粒のままの黒こしょうを肉と煮込むことで、温かさが下半身に届き、体の内側から静かに整っていきます。
「いつかやろう」が人生を止めてしまう理由とは?年齢や才能の言い訳、スマホ依存まで、行動できない心の仕組みを9つの理論で解説。今すぐ一歩を踏み出したくなる、背中を押す思考の整理術です。
「減塩=健康」と思い込んでいませんか。塩を減らしすぎることで起こり得る不調を、中医学と最新研究の両面から解説。体質に合った“正しい塩の摂り方”を見直すヒントが詰まっています。
避けられないと思われがちなマイクロプラスチックですが、日々の選択で暴露は減らせます。加熱調理や衣類、日用品の見直しなど、今日から実践できる具体策を科学的根拠とともに分かりやすく紹介します。