『清明上河図』という絵巻物があります。
12世紀の作で、北宋の都・開封における清明節の賑わいを、実に細やかに、いきいきと描いています。実物は北京の故宮博物院にあるそうですが、写真で見ても、その庶民の賑わいのなかへ飛び込んでいきたいほどの、たまらない魅力を感じます。
二十四節気のなかの清明(せいめい)は、万物が清らかに、生命力をみなぎらせる時。日本ではお盆やお彼岸に代替されてほとんど忘れられてしまいましたが、中華圏の人々にとっては、一族そろって先祖の墓参りをする重要な時節です。
多くの人が喜びを胸に移動する清明節の連休初日に、台湾東部の花蓮県で起きた列車事故は、まことに痛ましい大惨事となってしまいました。
日本より、台湾の皆さんのご心痛に深く共感し、負傷された方々の一日も早いご回復を祈るばかりです。
(慧)
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