(Alexandralee/Creative Commons)
【医学古今】

春の憂鬱、鍼灸で退治

春は陽気が上昇し、気分も浮き浮きして明るくなります。しかし、この時期に不安、不眠、憂鬱になる人もいます。このような患者は、漢方医学から見れば、肝臓の機能が弱い場合が多いのです。肝臓は血液を蔵し、疏泄を司ります。疏泄とは、気機の調達を管理し、つまり気の流れをスムーズにさせます。この機能が弱くなれば、気の流れがスムーズにいかず、滞りが生じ、気滞の状態になります。更に気滞によって、気分がすぐれないなどの症状が表れます。

 疏泄機能が弱くなるのは、肝臓に十分な血液を蔵していないことによります。つまり、肝血虚が疏泄機能失調の原因です。更に肝血虚の原因としては、バランスの悪い食事、夜更かし、テレビの見すぎ、睡眠不足などが考えられます。これらの要素は、いずれも生活習慣の問題です。つまり、憂鬱の裏側に生活習慣の問題が隠れています。その他に、出血、出産、手術なども肝血虚の原因になります。

 生活習慣に問題があれば、それを直すことが必要ですが、社会生活の環境によってなかなか改善しにくい場合もあります。漢方では、加味逍遥散、四物湯、甘麦大棗湯、酸棗仁湯、温経湯などを処方します。

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