<心の琴線> 今度はあなたの番
パリ北駅で、ある青年が「中国語を話せますか」と尋ねてきた。リヨンへ行きたいがどの駅へ行けばよいのかがわからないとのこと。私も知らないので駅構内で掃除をしている人に尋ねた。下手なフランス語なのでなかなか通じなかったが、掃除人は終始丁寧に、パリ・リヨン駅へ行くとよいと教えてくれた。青年は丁寧にお礼を言って去っていった。
次は私の番。シャルル・ド・ゴール空港で付加価値税還付の手続きの説明がよく分からず、係員に何度も質問を繰り返していたら、後ろから日本語が聞こえた。「やり方がわからない中国人の田舎者はさっさとあきらめて行っちまえ。」 暴言を吐いたこの日本人は還付手続をよくご存知でいらっしゃるようだが、教えを請うたところで助けてもらえそうもないので、彼を無視して窓口の係員と話を続けた。
近年、日本は外国人観光客の誘致に積極的で、中国人にもビザ発給条件を緩和してきた。そしてこれをチャンスと大勢の中国人が日本を訪れ、自由に街を歩くようになっている。そのため習慣の違いからいろいろな摩擦が多発するのは避けられないが、それを恨んで「中国人は日本に来るな」と考えるか、あるいは根気強くその摩擦がなくなるように努めるか、日本人の心一つで中国人の日本に対する印象は変わるはずである。
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