英政府、大学院留学審査を強化 中国人学生を念頭に

英政府は米政府に続き、中国人留学生を念頭に、ビザ発給を厳格化したことがわかった。英大学院へ留学を希望する中国人学生の数百人が今後、ビザを取得できず、または取り消されるとの見通しだ。

英紙タイムズ10月1日付によると、英政府は、外国人大学院生の受け入れ管理規定である「アカデミック・テクノロジー承認計画(Academic Technology Approval Scheme、ATAS)」に基づき、10月1日から英国の大学院で国防や軍事技術などを学ぶ外国人に対して、審査をさらに強化した。

英政府は、審査対象である外国人学生の研究分野範囲を拡大した。今後、航空宇宙、人工知能(AI)、サイバーセキュリティ、物理学(原子力物理学を含む)、コンピュータ科学など、英の国家安全保障に関わる44の分野で研究を希望する中国人学生は、ビザ発給を拒否される可能性が高い。また、すでにビザを取得した留学生についても、安保上のリスクがあると認められる場合、ビザを無効にする。

英BBC中国語電子版は10月3日、欧州連合(EU)、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国などの学生はATASの新措置の対象外だと報じた。

米政府は今年6月から、技術窃盗やスパイ活動防止の一環として、中国軍などと関わりのある中国人留学生や研究者のビザを相次いで取り消した。

(翻訳編集・張哲)

 

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]