劣等感とうぬぼれ

劣等感と謙虚さは異なるもの。劣等感はうぬぼれと密接な関係があり、その根源はほとんど同じといえます。うぬぼれの強い人は、いつも他人より優位に立とうとして見栄を張ります。威張っていて自信たっぷりに見えますが、本当のところは弱い心の持ち主なのです。優越感が満たされないと、正反対の感情に陥って、自己嫌悪や劣等感に苦しみます。一方、謙虚な人は見栄を張ることもなく、常に穏やかで控えめです。

 劣等感の強い人は、自分が人からどのように思われているかを非常に気にするので、他人の意見に左右されやすく、突拍子もないことをすることもあります。その一方で、自分で何かを決めることが苦手です。苦境におちいると、マイナスの感情からなかなか抜け出せません。するとその人の住む世界はどんどん小さくなっていき、最後には自分一人の世界に閉じこもることになります。はっきり言えば、劣等感は自分のことを考えすぎることが原因です。

 それでは、私たちは自分のことを構わないほうがよいのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。度を越すことがよくないのです。ある年配の女性の例を挙げましょう。息子と一緒に特別の催しに参加することになったこの女性は、次から次へとドレスを試着し、息子の意見を求めました。息子はいい加減に答えていましたが、ついにはこう言いました。「どれを着ても大差ないよ。たいていの人は母さんが着ているものになんて興味ないんだから」。その場に合ったドレスを選んでいるのか、他人に「素敵ね」と認めてもらいたいのか、またはうぬぼれや劣等感がドレス選定の出発点だったのか。息子のコメントには、一理ありました。

▶ 続きを読む
関連記事
機内での快適さは持ち物で変わります。客室乗務員が実際に携帯する必需品から、乾燥対策や体調管理、トラブル対応まで、旅を快適にする工夫を紹介します。
春になると増えるめまいや不眠、実は「肝」からのサインかもしれません。中医学の視点で原因をひも解き、日常で無理なく取り入れられる養生法や食事の工夫をわかりやすく紹介します。
お金では満たせない「人生の意味」は、日々の小さな選択から生まれます。今日から実践できる4つの習慣で、毎日をより充実させるヒントをわかりやすく紹介します。
歯ぐきの出血、実は栄養不足のサインかも?見逃しがちなビタミンC不足の可能性や、日常で気をつけたいポイントを医師の解説とともにわかりやすく紹介します。
春の強い風は体内のバランスを乱し、震えやめまい、不眠などを引き起こしやすくなります。日常の食事で肝と体調を整える、やさしい食養生を紹介します。