親孝行
母のために子どもを埋める
郭巨は、晋代の隆慮(現在の河南省林県)の人で、裕福な家の生まれであった。父の死後、彼は家の財産を二人の弟に与え、自分は母を引き取り、親孝行を尽くした。
ところが後に、家の暮らし向きが次第に苦しくなった。そんなとき、妻に男の子が生まれたが、郭巨は、子どもを養えば、母に食べるものも十分与えられず、孝行ができなくなるのでないかと心配した。
そこで彼は妻に、「子どもはまた授かればいい。でも母親は死んだらそれきりだ。子どもを埋めてしまって、母に孝行したらどうだろうか」と相談した。
そこで、夫婦が子どもを埋めるために穴を掘ったところ、土の中から黄金の入った壷が出てきた。壷には、「天が郭巨に賜る。誰も取ってはならない」と書いてあった。夫婦は、その黄金を手にすると、家に帰って母親に孝行を尽くし、子どもも養うことができたのである。
「孝」は儒家の倫理思想の核心であり、長い間中国社会で家庭関係を維持するための道徳基準であった。それは、中華民族の伝統的な美徳であり、中国伝統文化の精髄でもある。
元の郭居敬は、中国古代の孝行が特に優れた24人の故事を集め、「二十四孝」を編集した。後に絵が配され、「二十四孝図」として孝行の道を広めるための通俗読み物となった。
(翻訳・太源)
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