自閉症の高校生 喝采を浴びたスピーチとは
「予想外の事をやってください!」(Do the unexpected!)
高校生活の最後を締めくくる卒業式でのスピーチ。今年6月、米テキサス州プラノ高校3年生のセフ・スコットさん(Sef Scott)は、何度も「Unexpected(予想外の事)」と繰り返しました。
彼がその言葉を強調したのはなぜか。それはまさに、彼が大勢の聴衆の前で、誰も予想がつかない事をやってのけたからでした。
自閉症で、言葉を話すことが大の苦手だったスコットさん。高校の4年間、クラスで彼がしゃべるのを聞いた生徒はほとんどいませんでした。
しかし、苦手なことを克服すれば、大きな成長につながります。演説の練習は困難を伴いましたが、母と兄の励ましと指導のもと、頑張りぬきました。
そして6月9日、迎えた本番の日。アリーナに集まった生徒や保護者、教師たちは、自信あふれるスコットさんの言葉に胸を熱くしました。
「私を知っているクラスメートたちにとって、これは予想外の事に違いありません。私が、人前でスピーチをするなんて」
「私は自閉症です。言葉は知っていますし、話す身体的能力はありますが、普通の人のように上手に話せません」
6分間続いた彼のスピーチは、卒業生たちへの激励の言葉にあふれていました。
「次のステップは、本当に自分がやりたいことですか?人の夢を追うのではなく、自分の夢を追ってください」
「私のように、予想外の事をやってください。周りの人にとって、少しでも助けになると信じることを」
自ら「予想外の事」をやり遂げたスコットさん。彼の力強いスピーチが終わると、会場はスタンディング・オベーションと拍手の嵐に包まれました。
(翻訳編集・郭丹丹)
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