漢字の創造者 蒼頡(そうけつ)の物語

黄帝(こうてい)が治世した時(紀元前2500年ごろ)蒼頡(そうけつ)という史官がいた。彼は、古代から伝わる縄を結んで事を記述する方法で、史実を記した。しかし、時間が経つと、結び目を付けた縄がたまり、何を記録しているのか分からなくなるという問題があった。

 ある日、彼が狩りに出かけると、三叉路で同行の年寄りたちが言い争いを始めた。ある老人は、その先にカモシカがいるから東へ行こうと言い、もう一人の老人は、その先遠くないところに鹿の群がいるから北へ行くと言う。更に別の老人は西へ行くべきで、その先に2頭のトラがいるからと言い張った。

 蒼頡がそれぞれに根拠を尋ねてみると、皆は地面に残っている野獣の足跡を見て判断したのだと言う。その時、彼は一瞬ひらめいて喜んだ。「一種類の足跡が一種類の野獣を表すことができるのならば、私も符号を使って記録したいものを表現できるではないか」。彼はすぐに走って家に戻り、物事を記述する符号の作成に取り掛かった。人に邪魔されないように、彼は閉じ籠って一心に様々な符号を作り始め、それらを「字」と名付けた。

▶ 続きを読む
関連記事
心臓病対策というと、コレステロールや薬を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし近年の研究では、運動と睡眠が骨髄の炎症性細胞や動脈プラークに働きかける可能性が示されています。費用のかからない日々の習慣が、心臓を守る力になるかもしれません
誰に教わることもなく精巧な巣を編み上げる鳥たち。スズメ大の鳥が築く百年続く巨大な「命の都」を手がかりに、単なる「本能」という言葉では片付けられない生命の驚異と、万物が織りなす壮大な調和の神秘に迫る
「炭水化物は炎症を引き起こす」は思い込みかもしれません。サツマイモ、豆類、そば、キヌア。正しく選べば、炭水化物は炎症を抑える強い味方になります。栄養士が教える食べ方と簡単レシピも紹介します
ある70代の女性は反応が次第に遅くなったため、家族は認知症を疑っていたが、白内障手術を受けたところ、症状が改善した。この女性の身体には何が起こっていたのか
スージー・ワイルズ米首席補佐官は乳がんを患っていた時期を振り返った。がんと懸命に闘う一方、負担の大きい首席補佐官の職務を担い続け、トランプ政権2期目の中でチームを率いながら最終的に回復したワイルズ補佐官の気づきとは