「神が私たちと一緒に戦っている」 人権派弁護士高智晟氏の妻、夫の心中を明かす

【大紀元日本7月29日】「この民族が遭っている災難を終結させるには、高尚な道徳を有する人に重任を託さなければならない。法輪功学習者にはそれができた。私たちも実行しなければならない。神は私たちと肩を並べて一緒に戦っている。明るい未来は必ずやってくる」。今年4月に米国に亡命した、監禁中の中国人権弁護士・高智晟氏(編集者注)の妻・耿和さんが7月16日午後、米ワシントンの国会前で開かれた法輪功学習者とその支援者の集会で、迫害の終結を促した。夫の高弁護士が中共最高指導部に法輪功集団弾圧の違法性を訴え、弾圧の停止を求めた経緯などを説明した。

かつて高弁護士と一緒に国内で迫害に遭った耿和さんは今年4月、紆余曲折を経て、2人のこどもを連れて米国に脱出し、今は米国政府に難民として受け入れられている。

【以下は耿和さんの演説全文の和訳】

集会で記者の取材を受ける耿和さん(大紀元)

今日、私は高智晟弁護士の妻として、世界各地からの大勢の法輪功学習者と肩を並べ、如何なる脅威も恐れる必要がなく、心の声を発せられることに、極めて感無量です。

残虐な弾圧に、高弁護士は強いショック

7月20日がまたやってきました。中共による法輪功弾圧はすでに10年間も続いています。高弁護士が弾圧の実態を初めて知ったのは2004年の夏でした。数千人が拷問により死亡、延べ数百万人が洗脳施設、強制労働収容所、監獄または精神病院に監禁され、数千万人が罰金、監視、差別、恐喝、家族離散、放浪生活などに遭い、大勢の子どもたちが学校教育を受ける権利を剥奪されました。

これほど大きなグループがそれほど悲惨な弾圧を受けていることに、高弁護士は強いショックを受け、ひどく落ち込みました。弾圧の実態を初めて知ったその日、彼は長時間自分の部屋に閉じこもりました。入手した弾圧の真相を説明する資料を読みながら、涙が止まりませんでした。部屋から出てきたとき、彼の目はひどく赤く腫れていたのを今でも覚えています。その日から、彼はいささかの迷いもなく、このグループのために正義を求める責任を背負いました。

かつて、高弁護士は次のように語りました。「私たちは不幸にもこの時代の中国に生きています。地球上の如何なる民族も耐えられないほどの苦難を体験し、目の当たりにしてきました。私たちは幸いにもこの時代の中国に生きています。この偉大な民族が、その苦難の歴史を終結させる過程を実体験でき、その目撃者になれるからです」

弾圧の被害者は法輪功学習者とその家族だけではない

長い間、高弁護士は中国社会の弱者層の人々の権利を守る過程において、大勢の国民がこの罪悪な権力体制がもたらした重々の苦難に耐えているのを目の当たりにしてきました。2005年10月と12月、彼は命の危険を覚悟の上で、山東省、河北省、東北部などの各地を訪れ、法輪功学習者への迫害の実態を現地調査しました。

心に激震を覚える数々の事案を通して、中共が特定のグループに対し、人生の災難を持続的にもたらしていると、高弁護士は切に感じました。

さらに彼の心をひどく痛めたのは、この恐ろしい災難の被害者は、法輪功学習者とその家族だけに止まらないことです。中共が講じるその弾圧政策により、各界の人々が人間性を喪失し、道徳感、罪悪感、羞恥心など最も基本的な価値観への判断力を失いました。その現実は、この民族にとって極めて恐ろしいことです。この民族の大きな不幸であります。

法輪功からわが民族の希望が見えた

しかし、調査の過程において、高弁護士はこの民族が樹立できる新たな希望を見い出しました。すなわち、法輪功のグループが中共と江沢民による残酷な弾圧に遭いながら表した、決して屈することなく平和を求める強い忍耐力です。高弁護士はよく次のように言い続けました。「わが民族には希望が見えた。私たちがお茶を飲んでいるとき、眠っているとき、法輪功のグループは昼夜を問わず、中共を解体させるために奮闘している」。そのため、高弁護士は法輪功学習者を、中共を解体させるための最も信頼できる、最も堅実な盟友であると見なしています。

神が私たちと一緒に戦っている。明るい未来は必ずやってくる

高弁護士が最高指導部に(法輪功弾圧の違法性を訴え、弾圧の中止を求める)3通の公開嘆願状を進呈したことによって、彼自身と私、こどもたちは、法輪功学習者と同様の迫害を受けることになりました。しかし、私たちは一度も後悔したことはありません。高弁護士はかつてこう言いました。「この民族が遭っている災難を終結させるには、高尚な道徳を有する人に重任を託さなければならない。法輪功学習者にはそれができた。私たちも実行しなければならない。無論、神も見守っているし、天の意向に逆らうことはできない。神は私たちと肩を並べて一緒に戦っている。明るい未来は必ずやってくる」

中共を解体して初めて、この災難を終結させることができます。弾圧10周年のこの節目に、私は全世界の善良な人々に呼びかけます。法輪功学習者や、彼らを支持するために迫害を受けている人々と連携して努力しましょう。このことは、私の願いだけでなく、高弁護士の願いでもあると確信しています。

【編集者注】

高智晟弁護士はかつて中国当局に「全国最優秀弁護士10人」に選ばれた。社会的に弱い立場にいる人々の弁護を無料で引き受け、正義を追求したことで、中国全土に名を知られていた。2005年から、中国当局に非合法とされ弾圧されている法輪功について、3度にわたり最高指導部に公開嘆願書を進呈し、弾圧の違法性と残虐性を訴え、弾圧の停止を求めた。それに対し、中国当局は、同弁護士の法律事務所を強制閉鎖し、恐喝・尾行・逮捕・拷問などを繰り返した。2006年には、「国家政権転覆扇動罪」で、有期懲役3年、執行猶予5年の判決を下された。仮釈放後、獄中で受けた様々な拷問を公開し、米国政府に中国人権問題への関心を呼びかける請願書を送った直後、再び投獄された。また、同弁護士は2008年度のノーベル平和賞の有力候補者ともなり、敬虔なクリスチャンである。

(翻訳編集・叶子)

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